ハチミツの一種であるマヌカハニーに、がんの予防・抑制作用があるとして注目されています。マヌカハニーには、本当にがんを改善させる働きがあるのでしょうか?ここでは、古くからニュージーランドで薬として用いられてきたマヌカハニーについて、期待されている各種の作用・効果、がん抑制作用に関連する学術報告、摂取方法や注意点等を詳しくまとめました。
マヌカハニーとは、ニュージーランドやオーストラリアにあるマヌカの花に由来したハチミツのこと。ニュージーランドでは、古くからマヌカの花に一定の薬効があると考えられていますが、このマヌカの花の蜜に由来するハチミツが、マヌカハニーです。
マヌカハニーが持つと考えられている最も有名な作用が殺菌・抗菌作用。一般的なハチミツにも殺菌・抗菌作用がありますが、マヌカハニーには、その他のハチミツを大きく超える殺菌・抗菌作用があると言われています。
マヌカハニーの高い殺菌・抗菌作用の根拠となっている成分が、食品メチルグリオキサール。ニュージーランド在住のピーター・モラン博士の研究により発見された、他のハチミツには含まれていない成分です。
博士は食品メチルグリオキサールについて「大腸菌や腸球菌に対する作用が、過酸化水素の抗菌作用を持つ他のハチミツに比べて2倍近い」と結論付けています。
殺菌・抗菌作用以外にも、マヌカハニーには以下のような作用があると言われています。
2週間にわたるマヌカハニーの摂取によりピロリ菌の除去に成功した、との臨床報告があります(中野クリニック・神戸市)。
虫歯の原因となる代表的な菌であるミュータンス菌に対し、マヌカハニーは高い殺菌効果を持つとされています(ピーター・モラン博士の研究)。ニュージーランドでは、マヌカハニー入りの歯磨き粉も販売されているほどです。
マヌカハニーには風邪やインフルエンザの予防・改善作用がある、との研究報告があります(長崎大学)。
ニュージーランドでは、古くから皮膚の外傷の治療薬としてマヌカハニーが利用されてきました。仙台市の国立病院機構仙台医療センターでは、手術後の切開部分の早期回復を目的にマヌカハニーが使われています。
他にも、マヌカハニーには抗炎症作用や整腸作用、眼疾患の改善作用、副鼻腔炎の症状緩和作用、がんの予防・抑制作用、メタボ改善作用など、様々な作用があると考えられています。
様々な作用が期待できるマヌカハニーですが、中でも特に注目されている作用が、がん細胞の増殖抑制作用です。マヌカハニーにはがん細胞にアポトーシス(細胞の自殺)を促進する働きがあるとして、すでに国内外の研究機関から数々の興味深い研究論文が発表されてきました。
以下、マヌカハニーの抗がん作用に関する研究論文をご紹介します。
マヌカハニーにおけるがんに対する効果の研究として広く知られているのが、2013年に発表されたバゼル・アル・ハマディ教授(UAE大学)らの論文です。
以下、同教授らのマヌカハニーに関する研究発表について、その要旨をご紹介します(番号は編者が付記)。
①がんに侵された動物を対象に、化学療法と並行してマヌカハニーの静脈投与を5年間にわたって続けた。対象となる動物のがんの種類は、乳がん、皮膚がん、大腸がんの3つ。
②研究の結果、わずかな量のマヌカハニー(最小で1%程度)を静脈投与するだけでも、がん細胞の成長を最大で70%抑制することができた。
③化学療法とマヌカハニーの投与を並行することにより、化学療法における副作用の軽減効果も期待できる。
この研究報告の段階では、マヌカハニーが持つがん抑制作用を確認できたものの、その作用のメカニズムは不明だったと語るアル・ハマディ教授。のちに教授は、マヌカハニーの分子基盤の研究を重ねることで、がん細胞へのアポトーシス(細胞の自殺)促進作用がある決定的な証拠をつかんだ、と語りました。
アル・ハマディ教授らの研究グループは、同国のタワン病院腫瘍科・外科の協力のもと、引き続きマヌカハニーが持つがん抑制効果について研究を続けています。
なお、上記のアル・ハマディ教授らの研究が火付け役となり、以後、マヌカハニーが持つがん抑制作用は世界中で研究が行われています。2017年と2018年には、マヌカハニーが持つ大腸がん抑制に関する重要な研究論文が発表されています。
俗説のレベルにおいて、「マヌカハニーには何の効果もない」との噂も多く耳にします。しかしながら、動物実験や臨床研究を通じたマヌカハニーへ否定的見解については、確認できませんでした。アメリカでは、多くの臨床試験を通じ、マヌカハニーが医薬品として認可されているほどです。抗がん作用とは言わずとも、マヌカハニーには何らかの薬効があると考えることが自然でしょう。
ただし、マヌカハニーを配合した健康食品の中には、質の悪いものも含まれている可能性があるので要注意。マヌカハニー配合食品が広く浸透しているニュージーランドでは、偽物の流通が問題となり対策がとられているほどです。
マヌカハニー配合の健康食品を購入する際には、正規の成分分析書が添付された商品を選ぶようにしましょう。
マヌカハニーを配合した健康食品を摂る際には、商品の説明書に記載された摂取の目安を守り、その量を超えて摂らないようにしましょう。
なお、ニュージーランドで行われた試験では、健康な成人男性の場合、小さじ1杯のマヌカハニーを1日4回、3週間連続して摂取しても副作用は確認されませんでした。この試験結果に照らして考えれば、1日に20g程度のマヌカハニーを摂取の目安量と考えられます。
なおマヌカハニーは、アメリカでは医薬品として認可されているものの、日本では食品の扱いです。よって現状、日本では何らかの即効性を期待できる成分とは認められていません。作用・効果を期待するには、長期的に摂取することを前提としてください。
マヌカハニーやプロポリス、一般的なハチミツなど、ハチ由来の成分には何らかの作用が期待できる反面、副作用のリスクもあります。たとえば、1歳未満の子供におけるハチミツの摂取が危険であることは有名な話です。
以下、マヌカハニーを摂取する際の注意点について詳しく解説します。
1歳未満の乳児には、絶対にマヌカハニーを摂取させないでください。乳児ボツリヌス症にかかり、最悪の場合、死亡する恐れがあります。
各自治体では、新生児を持つ親に対して育児教室等を実施していますが、すべての自治体において強く注意喚起されているのが、1歳未満の乳児におけるハチミツ摂取の禁止です。マヌカハニーはハチミツの一種なので、1歳未満の乳児に与えてはいけません。
また、乳児ボツリヌス症の原因となるボツリヌス菌は、熱に強い性質を持ちます。よって、マヌカハニーを熱したり菓子に加工したりしても、感染リスクが残ることを覚えておいてください。
2017年には、東京都に住む生後5ヶ月の乳児が、ハチミツ入りのジュースを飲んで乳児ボツリヌス症に感染し、不幸にも亡くなった事故がありました。これを受け厚生労働省では、改めて1歳未満の乳児へのハチミツ摂取への注意喚起を行っています。
ハチミツおよびハチミツを含む食品は「1 歳未満の乳児には与えないで下さい。」という情報を、表示などにより消費者に分かりやすく提供するようお願いします。
なお、ボツリヌス菌には筋肉を弛緩させる働きがあります。誤って乳児にマヌカハニーを与えてしまい、乳児が無表情になったり、泣き声が小さくなったりした場合には、乳児ボツリヌス症を生じた可能性があるため、速やかに医療機関を受診させてください。
妊娠中・授乳中の方におけるマヌカハニー摂取の安全性については、十分に確認されていません。
母体には特に影響がないと考えられますが、胎児や乳児に何らかの影響が生じる可能性があるため、妊娠中・授乳中の方は念のためマヌカハニーの摂取を控えたほうが良いでしょう。
過去にハチに刺されたことがある方や、蜂毒に対するアレルギー症状をお持ちの方は、マヌカハニーを摂取することで何らかのアレルギー症状を起こす恐れがあるので注意が必要です。
具体的な症状としては、蕁麻疹、痒み、赤み、唇の腫れ、目の充血、目の周りの腫れなど、皮膚や粘膜を中心とした症状が中心です。
なお、マヌカハニーを摂取することによるアナフィラキシーショックの発症可能性は低いと考えられています。
日本での状況は不明ですが、海外では偽物のマヌカハニーが多く流通しています。一部では、世界で販売されているマヌカハニーの8割以上が偽物である、との情報もあります。もし本当に世界の8割ものマヌカハニーが偽物だとした場合、日本にも偽物が多く流通している可能性は否定できません。
現在、マヌカハニー市場は需給バランスが悪く、その価格は高騰しています。すなわち、本物のマヌカハニーの場合、安価で販売することは不可能です。
安易に値段の安さだけを基準に商品を選ぶと、偽物をつかまされる可能性があるので注意してください。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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米ぬか多糖体免疫研究会
RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
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