まずは相談してみることが大切です
このページでは東京の病院が取り扱う免疫療法の種類や各院の特色などをご紹介します。
免疫療法は標準治療の様な重い副作用がなく、どんな状態のがん患者でも受けることができます。今では治療実績も十分に認められ、「第四の癌治療」と言われるほどに普及が進んでいます。
しかし、免疫療法と一口に言っても、その内容は多岐にわたり、どこの病院でも同じ治療が受けられるというわけではありません。まだまだ研究途上の治療法ということもあり、医師の技術・知識の差が顕著に出るという点にも注意が必要です。
免疫の働き方やがん組織の性質というのは患者さんによってひとりひとり違うもの。その状態をしっかりと見極め、最適な治療を行ってくれる医師・病院を選択することが重要です。「今受けている治療がうまくいっていない」、「副作用が重くて耐えられない」という方は、まず一度、信頼できそうな医師に相談してみることからはじめましょう。
なお、東京都内の免疫療法を実施している病院については、東京にある免疫療法クリニック15院を3つの視点で比較でも詳しく紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
現在の掲載クリニック数:63院
山手CAクリニックの木村院長は、臨床の現場で培ってきた、あらゆる知識・手段を用いて癌と向き合っている医師。癌の状態だけでなく、患者さんが他院で受けている治療や病気の状態、処方されている薬までも分析した上で、時には癌以外の症状・疾病への治療も織り交ぜ、癌治療という枠組みを超えた最適な治療方法を提案しています。
同院では、体への負担を考慮しつつ、癌に立ち向かう力を取り戻すための免疫療法を実施。治療の効果を最大化させるために患者の病状・体調を整えたり、治療が効かなければ、その原因を徹底的に究明するという姿勢で、ひとりひとり違う「個性」を持った癌にアプローチしているそうです。
山手CAクリニックが実施しているのは、樹状細胞ワクチンと免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせた「がん特異的複合免疫療法」。体内で発生したがん細胞の特徴をリンパ球に伝えつつ、免疫相貌とがん細胞の結びつきを防ぎ、多方面から自己の免疫機能に働きかけてがんに対抗する治療法です。
標準がん治療で効果が期待できない方や、標準がん治療の副作用に耐えられないという方に対しても、その状態や気持ちに合わせたケアを進めてもらえます。初回相談は無料なので、まずは現在受けている治療や告知されている方針が自分に合っているのかどうか、相談を通して見つめ直してみてはいかがでしょうか。
免疫細胞にはアクセルをかけ、がん細胞が免疫細胞にかけるブレーキを外す「アクセル・ブレーキ療法」によって、これまでの免疫細胞療法をさらに効果的なものとします。これは、免疫チェックポイント阻害剤と免疫療法を取り入れることで実現します。免疫細胞療法に関しても、徹底したコストダウンで、より多くの人に提供したいという考え方をもっています。メーカーとの交渉、熟練の培養士の手になる細胞培養で、治療費を安くしながらも、高いクオリティの治療を提供している病院。
抗がん剤副作用で苦しんでいる患者をみて、当時東大教授だった江川氏が立ち上げた病院です。樹状細胞ワクチン、アルファ・ベータT細胞療法を主軸にしながら、CTL療法、ガンマ・デルタT細胞療法、NK細胞療法も準備。がんセンターでの勤務経験のある医師も多く、大学病院や中核医療機関と共同の臨床研究も行っています。東京・新横浜・大阪・福岡の計4院があり、連携した医療機関も多いので通いやすい病院です。
がんと免疫システム、血液を正しく分析する医師のチームにより、がんと闘おうとする患者をサポートするのが東京MIT病院です。患者の状態を理解するために用いる検査システムは「リスクチェッカー」。NK細胞やヘルパーT細胞、サイトカインがどのような状態にあるのかを細かく検査することを重要視しています。治療では「APT分子免疫療法」を勧めています。リンパ球を刺激して増加させるためにがんペプチドを誘導したり、がん細胞の増殖を防ぐため「アポトーシス(自滅)」するように誘導します。
がんと診断された患者の身体は、免疫システム全体の力が衰え、働きづらくなっているといいます。この免疫力を底上げすることが重要だと考え、免疫細胞療法だけでなく、経絡を刺激する自律神経免疫療法、温熱療法、ビタミンC点滴なども準備しています。がんに打ち勝つために身体全体のパワーアップを図りたい、できることはなんでもしたいと希望する方におすすめの病院です。がん治療というストレスからも心身を守りながら、短期決戦を狙う方にぴったりです。
免疫細胞療法を単独でなく複数試したい方におすすめしたいのが日比谷内幸町クリニックです。NK細胞療法・樹状細胞療法・樹状細胞活性化キラーTリンパ球療法を組み合わせる「複合免疫細胞療法」を取り扱っています。一度の採血で三種類の免疫細胞療法を受けることが可能ですので、時間や手間を大幅に抑えることができます。在籍医師も有名大学免疫学教室の出身、がんセンターで指導をした人、漢方に通じた人などがいます。
プルミエールクリニックでは、「腫瘍免疫チェック」「ペプチド解析」「分子解析」「免疫染色法」の4つの検査を行い、患者の状態をつぶさに観察し、独自の「星野式免疫細胞療法ステップアッププロセス」で効果的に免疫細胞をパワーアップします。インフォームドコンセントの徹底を掲げており、患者やその家族も納得し安心できる治療を提供することをモットーにしています。温熱治療などの準備もしています。
提携病院も多く、「免疫細胞療法を受けたいけれど主治医に何から話そう、OKをもらえるのかどうか」という心配を持たなくてよいのが東京ミッドタウン先端医療研究所です。提携先は大学病院をも含んでおり、必要に応じて各分野のトップクラスの医師を紹介してもらえる体制をとっています。提携病院では精度の高い放射線治療もすすめていますので、より積極的な免疫細胞療法にチャレンジしたい方にご紹介したい病院のひとつです。
一度がんを経験してしまうと、一生の付き合いとなることも珍しくありません。この「お付き合い」を上手にこなすためには、再発を早期に見つけることが大切です。白山通りクリニックでは、精密な血液検査「テロメスキャン」でがん細胞を早く発見できる体制を整えています。再発予防のために活性化リンパ球療法、樹状細胞ワクチン療法を提供し、東京女子医科大学東医療センターと連携をとっています。セカンドオピニオンの受け入れも実施。
生まれながらの殺し屋と呼ばれるNK細胞を大量培養・活性化する「高活性化NK細胞療法」を取り扱う病院。手術・抗がん剤などが取りこぼしたがん細胞を消滅させる目的で、大量のNK細胞を投与します。特許取得済みのこの高活性化NK細胞療法は、アメリカにおいてすい臓がんに対する免疫療法として認められているものです。治療・再発防止と同時にQOL(生活の質)向上を目指すこの治療法は、「数こそ力」というポリシーに則ったものです。
がんと闘うためには免疫細胞療法を取り入れるだけではなく、心身ともにケアをするべき、というのがビオセラクリニックの考え方です。各種免疫療法と一緒に行うことで免疫力を総合的にあげる、全身温熱療法・局所温熱療法・心理療法も提供しています。食事など口から取り入れるものへのアドバイスを行うメディカルサプリメントアドバイザー(薬剤師)も在籍、健康な生活を目指すための道しるべとなってくれます。「がんである部分ではなく、人を治療する」のがモットーです。
東京都立駒込病院は、国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院と意見や情報の交換を行い、診療の共有や相談などができるようになっています。同院は通院治療センターを設置しており、がん治療においても通院治療の範囲を範囲を広げることで、自宅で過ごす時間を少しでも長く送れるよう配慮しているそうです。
樹状細胞ワクチン療法で知られるセレンクリニックが用いているペプチドは、マルチなペプチド。「WT1ペプチド」といって、患者の白血球の血液型(HLA)を問わないので、ほぼ全ての方に合うペプチドです。特許技術ですので、数少ない医療機関でしか用いることができません。この樹状細胞ワクチンは、医薬品として承認されるように、科学的根拠(エビデンス)の集積をしているところで、将来有望な免疫療法のひとつといえるでしょう。
掲載している治療法はすべて保険適用外の自由診療のため、全額自己負担になります。
症状・治療法・病院により、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接病院へご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各院の医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。
診療時間・内容等について、事前に必ず医療機関に直接ご確認ください。