アボカドといえば、今やポピュラーな野菜のため、説明の必要はないでしょう。そして栄養価が高く健康食品としても注目を浴びています。森のバターと表現されるのは、この栄養価が高いことに起因しています。さて、そんなアボカドですが、昨今、がんにも効くのでは?と言われ始めています。ここでは、その真意と、アボカドの効率が良い食べ方、注意点などについて触れていきます。
一応、果物に分類されますが、一般的には野菜というイメージが強い果実です。最大の特徴は、脂肪分が多いということです。その結果、森のバターと呼ばれ愛されているわけです。そして、この脂肪分は、不飽和脂肪酸と呼ばれるもので、健康によいとされる成分です。この不飽和脂肪酸ががんに効くという話に繋がってきます。ただ、森のバターと言われるぐらいなので、果実の中でもカロリーが高いことが少々気になるところでしょうか。
「がんに効く」以外には、不飽和脂肪酸の効果で血液がサラサラになる、脂肪が燃えやすい身体にしてくれる、美肌効果がありアンチエイジングに最適、むくみが改善されるなど、多くの効果が期待できます。これもアボカドが高品質な栄養素を多く含んでいるからこそです。
アボカドががんに効くと言われる所以は、先程から言葉が出ている「不飽和脂肪酸」にあります。その中でも多価不飽和脂肪酸がポイントになってきます。多くの研究結果も発表されているため、以下より説明をしてきます。
不飽和脂肪酸以外にも食物繊維やα-リノレン酸が含まれており、こちらもがんに対して有効では?という研究結果も発表されています。こちらも合わせて紹介をしていきましょう。
そもそも、多価不飽和脂肪酸はがんとは関係がないと報告されています。さまざまな研究で、このような結果が出ています。しかし、この結果は、あくまでも海外の研究データ。食文化が全く異なる日本では当てはまらない可能性があるということを鑑みて、再度、研究したようです。
ちなみに、日本でも過去に研究されており、関係がないと結論付けされています。ただ、これは、1件と少ないため再調査を行う価値があると判断したのかもしれません。
ともあれ、この多価不飽和脂肪酸が膵がんに対して効果があるという結論を紹介していきます。
魚介類または魚介類に多く含まれるn-3 PUFA: エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)摂取と膵がん罹患との間には関連がないと報告されています。しかしながら、欧米人と比較して魚介類を多く摂取する日本人集団におけるコホート研究からは魚介類摂取と膵がん罹患の関連をみた研究は1件ありますが関連がないと報告されており1、n-3 PUFA摂取と膵がん罹患の報告はまだありません。
要約をすると、確かに膵がんに対して効果があることは分かりました。その数字が20%のリスク軽減です。しかし、統計学的に十分な数字とはいえない懸念点が残りました。それを解消するために、さらに条件を絞ることに。その結果、30%のリスク低下が分かりました。しかも統計学的にも有意な数字でです。
449例の膵がん罹患を認めました。年齢や地域、喫煙、飲酒など他の条件が結果に影響しないように考慮して解析したところ、魚介類由来n-3 PUFA、EPA、DPA、及びDHAについて、それぞれ摂取量最小グループに比べて最大グループで約20%膵がん罹患リスクの低下を認めましたが、統計学的に有意ではありませんでした。しかしながら、アンケート調査回答時にはすでに膵がんに罹患していた可能性がある対象者(追跡開始3年以内に膵がんと診断)を除外して解析したところ、魚介類由来n-3 PUFA、DHAそれぞれ摂取量最小グループに比べて最大グループで約30%統計学的有意に膵がん罹患リスクの低下を認めました。また、EPA、DPAについても、最小グループに比べ、最大グループで膵がん罹患リスクが低下する傾向が見られました
加えて、「n-3多価不飽和脂肪酸と膵がん」として以下のようにまとめています。
膵がん発生には慢性の炎症が関与していると報告されています。また、魚介類由来n-3 PUFAは抗炎症、免疫調節作用を有すると報告されています。メカニズムの点から考えると、魚介類由来n-3 PUFAを多く摂取することにより、膵がん発生に関与する慢性炎症の影響が軽減しているのかもしれません。
結論的には、「かもしれない」ということで断定できるものではありません。ただし、統計学的には十分な実証になっているため、そのメカニズムの解明が期待されるといったところです。間違いなく効果があることが分かっているため、意外と早く結果がでるかもしれませんね。
アボカドに含まれる多価不飽和脂肪酸が発がんを抑制するのでは?という研究結果が報告されています。ラットへの研究結果ではありますが、α-リノレン酸やEPA、DHAが発がんを抑制し、さらに転移も防いでくれていることが分かっています。さらに、乳がんモデルのラットにも効果があったとしています。
n-3系多価不飽和脂肪酸を多く含む魚油を用い、実験的大腸発癌に対する抑制作用を初めて報告した16)。我々は高純度のEPAを用いてラットでの実験的大腸癌の発癌をEPAが抑制することを1988年に報告17)するとともに、乳癌の発癌抑制についても報告した18)。我々はその後の研究によって、n-3系脂質であるα―リノレン酸、EPAならびにDHAは発癌を抑制するのみならず癌の増殖や転移までも抑制することが明らかにしてきた19-22)。さらにEPAとDHAではどちらがより発癌抑制作用が強いかについてもN-methyl-N-nitrosourea誘発の乳癌モデルを用いて検討を行ったところ、このモデル実験ではDHAの方がEPAよりも強い発癌抑制作用を示した。
ここで紹介している研究結果は「魚から得られる多価不飽和脂肪酸」がベースとなっています。しかし、アボカドにも同様の成分が含まれているため、読み替えて結果を見ることができます。その結果、多価不飽和脂肪酸を摂取している人たちを見ると、相対危険が0.24という数字で結腸直腸がんの危険度を低下させていることが分かっています。
ニューヨーク大学における女性を対象とした研究は,4群に分けた魚摂取量の低摂取群に対する高摂取群の大腸がんの相対危険は,0.49(95%信頼区間0.27–0.89)と有意な予防的関連が観察されている60)。Noratらにより報告された欧州10か国48万人のEPICコホート研究でも,魚の1日あたり80 g以上の摂取は10 gより少ない場合に比較して結腸直腸がんの相対危険が大腸で0.69(95%信頼区間0.54–0.88),結腸では0.82(95%信頼区間0.60–1.11),直腸で0.49(95%信頼区間0.32–0.76)と推定されている61)。また,魚の摂取との関連をみた研究ではないが,日本におけるコホート内症例対照研究では,男性で血清n–3PUFAの4群に分けた最高位群の最低位群に対する相対危険が0.24(95%信頼区間0.08–0.76)であったことが報告されている。
アボカドに多く含まれている食物繊維は、大腸がんのリスクも軽減させてくれると言われています。何故か?という部分のはっきりとした解明はまだですが、さまざまな仮説が立てられており、実際に、そのような結果になっています。
腸疾患のなかで大腸ガンは近年胃ガンに迫る発症増加率となっている。アメリカのGreeRwald9)は大腸ガンのなかで巻食物繊維と関連の深いとされている結鶏ガンにっいて,信頼性の高い疫学調査40を選び評価したところ,8割の調査は両者に負の相関を認めでいる(表4).表4食物繊維と結腸癌との関連についての疫学調査のまとめ代謝性の疾患は食物繊維そのものは吸収されないが,麹の栄養成分の吸収阻害や,腸群循環成分の再吸収阻害,発酵生産物の吸収などを通じて効果を発揮することが多い.
引用元:辻 啓介「食物繊維」(pdf)
アボカドには、ω3脂肪酸のα-リノレン酸が含まれています。このα-リノレン酸は、がんの発症リスクを軽減されることが期待されていますが、がんの進展を抑制してくれる働きもあるのでは?と期待されています。それが、ここで紹介している研究になります。
α一リノレン酸とがんとの関係は,高いα一リノレン酸/リノール酸比の食餌を与えると,発がんと転移を抑制することが報告されている、さらにリノール酸を過剰に摂取すると,発がんとその進展を促進し,cr一リノレン酸はがんの進展を抑制すると考えられている.これらはアラキドン酸(AAC2。,4)とイコサペンタエン酸の割合が大きく関係していると考えられている6}−9)
引用元:昭和女子大学大学院生 活機構研究科 熊澤幸子,鈴江緑衣郎「高α一リノレン酸投与正常および担がんマウスの血清多価不飽和脂肪酸に及ぼす鉄,およびE添加の影響」(pdf)
アボカドは森のバターと言われるぐらいのため、バターや生クリーム、そしてマヨネーズなどの代用品として使うことができます。例えば、サラダなどに入れればマヨネーズ代わりになり、効率的に美味しく食事することができます。
アボカドは、タマゴとの相性も抜群です。タマゴに含まれるビタミンDを効率的に摂取することができるからです。血液をサラサラにしたり、骨を丈夫にしたりと、多くの効果が期待できます。加えて、アボカドの有用成分を効率的に摂取が可能となります。
真っ先にお伝えしておきたい注意点は「摂取しすぎないように」ということです。理由は単純で、やはりカロリーが高いからです。毎日、食べるのであれば、半分ぐらいを目安に摂取していくとよいでしょう。栄養価が高すぎるからこそ、食べすぎると過剰摂取になり、逆に不健康への道を歩むことになってしまいます。
また、極力、熱を加えないようにしたいところです。アボカドに含まれる栄養素は、熱に弱いため、スムージーにしたり、サラダに和えたりするのがベストです。
また、新鮮なものを食するようにしましょう。傷んでいくスピードが幾分早いため、食中毒にも気をつけたいところです。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
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