嗜好食品として非常に馴染みの深いチョコレートやココア。これらの原料となるカカオにも、がんを予防する作用があると言われていることをご存知でしょうか。以前からチョコレートの健康効果にはさまざまなものがあると言われてきましたが、この記事ではカカオとがんの関係について、研究データに基づいて探っていくことにしましょう。
カカオとは、ココアの主原料となるカカオ豆。カカオの木の果実内にある種子のことです。チョコレートやココアに加工する際には、カカオ豆を発酵・乾燥させて焙煎し、粉砕してから皮と胚芽を取り除いてカカオニブを得ます。このカカオニブを粉砕したものがカカオマスで、カカオマスを圧搾して一定のココアバターを取り除いてから粉末化するとできるのがココアパウダー、適量のココアバターや糖分、香料などを加えたのがチョコレートとなります。
生のカカオ豆は、20〜40%のポリフェノールを含んでいることが特徴です。カカオポリフェノールには強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を取り除く働きをしてくれます。
カカオには、食物繊維である「リグニン」が多く含まれているため、便秘を予防する作用も期待されています。便秘は肥満だけではなく、大腸がんの原因になると指摘されている症状。そのため、カカオを摂取することが大腸がんの予防にも役立つと言われています。
カカオにはリグニンという食物繊維が多量に含まれるため、肥満や大腸がんの原因になる便秘予防にも効果があります。感染症で消化管の機能が低下した患者さんの消化官にチョコレートを直接入れると便通がよくなり、病気の回復力も高まったという学会発表もあります。
カカオはチョコレートとして摂取されることが多く、とても身近な食べ物です。カカオとがんに関する研究は数多く行われていますが、そのうちのいくつかご紹介していきます。
株式会社明治と帝京大学により、カカオの含有成分による腸内フローラの改善効果を調べる研究が行われました。
便秘気味、かつ20歳以上、50歳未満の女性を「カカオ成分が含まれないホワイトチョコを摂取するグループ」、「カカオ分72%の高カカオ成分チョコを摂取するグループ」の2グループにわけ、2週間継続摂取して腸内フローラの変化を比較した研究です。
ホワイトチョコ摂取群ではほとんど変化がなかったのに対し、高カカオチョコ摂取群では、短鎖脂肪酸の一種である酪酸を生み出す働きのある「フィーカリバクテリウム」の、腸内フローラにおける占有率の有意な上昇が認められた。
酪酸は、腸内フローラの健常性(腸の健康)を向上させることがこれまでのさまざまな研究で明らかになっており、特に大腸がんやIBD(炎症性腸疾患)の予防効果が期待されている。
引用元:zakzak 「高カカオチョコが腸内フローラ整える 「酪酸の増加、日本で初めて確認」 大腸がんなどの予防効果に期待」
以上の研究結果から、高カカオチョコを摂取することで、大腸がんが予防できるのではないかと期待されています。
他にも、高カカオチョコによる腸内での作用に関する研究も行われました。
下記の研究は、2014年に愛知県蒲郡市、明治、愛知学院大学が共同で行ったものです。こちらでは45歳から69歳までの347人が対象。カカオ分72%の高カカオチョコを4週間(1日あたり25g)摂取してもらい、さまざまな作用について調べたものになります。
その結果、脳の神経細胞の活動を促進するBDNF(脳由来神経栄養因子)の増加による認知症予防の可能性、動脈硬化のリスク低減、血圧低下、HDL(善玉)コレステロール値の上昇など、カカオに含まれるポリフェノールの機能性が確認された。
さらに、多くの被験者から「便通が改善した」という意外な感想が寄せられたという。
上記の2つの研究により、高カカオチョコレートは腸内環境に良い影響を与え、便通を改善させるのではないかと考えられています。これは、カカオに含まれる「カカオプロテイン」が作用しているという説です。
また、スペインではマウスを用いた実験により、結腸がんをはじめとする腸の疾患予防にチョコレートが効果的とする報告がされています。
研究チームは、カカオ含有率が12%の餌を8週間、ラットに与えた後、がんの誘発要因を加える実験を行った。その結果、カカオを多く含む餌を摂取していたラットは、結腸がんの兆候である異常陰窩巣の形成が大幅に低下していた。陰窩(いんか)とは、直腸や結腸の内壁表面に見られる管状の腺で、正常に機能しているときは常に腸の内壁を再生し粘液を生産する。
また、抗酸化機能も高まり、発がん性物質による酸化損傷が減少していた。こうした実験結果から研究チームは、体内で腫瘍を発生させる細胞増殖に関連した細胞シグナルの伝達経路をカカオが遮断し、体の防御システムとして機能しうると結論付けた。カカオを多く摂取する食生活は老化細胞や不健康な細胞が自然死する「アポトーシス(機能的細胞死)」を促し、新細胞が生じる余地を作る効果があることも突き止めた。
また、カカオポリフェノールの作用に関して、乳腺腫瘍の抑制作用があることが報告されています。
カカオポリフェノールの抗がん作用については,ヘテロサイクリックアミンに対する抗変異原作用,DNA酸化障害抑制作用といった作用,さらにはマウス皮膚2段階発癌試験による抗プロモーション作用がある.またヘテロサイクリックアミンの一種である2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b] pyridine(PhIP)による乳腺発がんモデルにおいて,カカオポリフェノールの投与が乳腺腫瘍生成に抑制的な作用を示すこと,F344系雄性ラットを用い,多剤のイニシエーターによる多臓器発がん試験において生存期間を有意に延長させることを報告した.
カカオを手軽に摂取するには、チョコレートやココアの形で口にするのが簡単な方法です。中でも、特に「高カカオチョコレート」を選ぶのがおすすめ。カカオの含有量が高いほど、さまざまな作用が期待できます。
ただし、糖分が多く含まれていいる製品が多いので、糖分の摂取量には注意が必要。どんな食べ物でも共通して言えることですが、「食べ過ぎ」は禁物です。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
お求めの際は、米ぬか多糖体免疫研究会に資料請求もしくはお問合せください。
▼米ぬか多糖体免疫研究会の資料請求フォームに移動します。同フォームで資料の概要をご確認いただけます。
資料請求の入力等がご面倒な方へ
「RBS米ぬか多糖体」の情報を手間をかけずにお知りになりたい方はお電話でお問合せいただくことをお勧めいたします。
お電話でのお問い合わせ 0800-222-4147 受付時間:月~金曜 10:00~17:30
特定非営利活動法人 日本食品機能研究会分科会
Japan Functional Food Research Association
米ぬか多糖体免疫研究会
RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
▼米ぬか多糖体免疫研究会の資料請求フォームに移動します。同フォームで資料の概要をご確認いただけます。
資料請求の入力等がご面倒な方へ
「RBS米ぬか多糖体」の情報を手間をかけずにお知りになりたい方はお電話でお問合せいただくことをお勧めいたします。
お電話でのお問い合わせ 0800-222-4147 受付時間:月~金曜 10:00~17:30
特定非営利活動法人 日本食品機能研究会分科会
Japan Functional Food Research Association
米ぬか多糖体免疫研究会