全世界で1億5千万トン(2009年データ)も生産されているトマトは、多くの家庭で気軽に食べられている野菜のひとつではないでしょうか。生で食べたり、トマトソースとして他の食材と合わせたり、ジュースにして飲んだりするなど、さまざまな形で親しまれているトマトですが、がんとの関連性についてさまざまな研究がされています。
日常的に食卓に並んでいるトマト。起源についてはさまざまな説がありますが、有力なのは、ペルー発祥のトマトがメキシコに伝わり、栽培されるようになったという説。当初は観賞用として栽培されていたものの、18世紀頃からは食用として栽培が開始されたと言われています。
トマトにはさまざまな栄養成分が含まれています。昔から、「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、代表的な「健康野菜」。トマトにはリコピンやビタミンC、ビタミンE、カリウム、食物繊維などさまざまな栄養成分が含まれています。
真っ赤なトマトは美味しそうに見えますよね。この「トマトの赤」はリコピンと呼ばれるカロテノイドの一種です。リコピンには抗酸化作用があるため、生活習慣病の予防や老化の抑制などに効果が期待されており、大きな注目を集めています。
トマトには、他にもβカロテンやビタミンEも含まれていますが、中でもリコピンの抗酸化作用はダントツ。βカロテンの2倍、さらにビタミンEの100倍の抗酸化作用を持つと言われています。がんや老化の原因になると考えられている活性酸素への作用が期待されています。
トマトはリコピンをはじめ、多くの栄養成分を持つ野菜ですが、このトマトの摂取とがんの関連については世界中で研究が行われています。
デトロイトのカルマノス・ガン研究所内科・腫瘍学科のオマール・クチューク教授が2004年に発表した研究では、トマトに含まれるリコピンには、前立腺がんの進行を抑える作用が期待できると報告されています。
下記で紹介するのは、前立腺がんが再発した患者70人を2つのグループに分けて行った研究。1つ目のグループには、リコピン15mgを主成分とするサプリメントを摂取してもらい、また別のグループには、リコピン15mgを含むサプリメントに加え、大豆イソフラボン40mgを投与。6ヶ月間投与した後の結果となります。
リコピン主体のサプリメントをのんだ群は、前立腺癌の指標となるPSA(前立腺特異抗原)値の上昇が有意(P=0.003)に抑えられていた。大豆イソフラボン併用群でもPSA値の上昇抑制傾向が見られたが、有意ではなかった(P=0.25)。
70人のうち、内分泌療法が無効となったホルモン耐性前立腺癌の25人で結果を分析しても結果は同様だった。リコピンを主体にしたサプリメント投与群は、PSA値の上昇を有意に抑えた(P=0.025)。
また、リコピンが持つがん抑制・予防効果の臨床試験を進めているオマール・クチューク教授は、初期の前立腺がんと診断された26人を対象にした研究結果を発表しています。
26人を「1日あたり30mgのリコピンを3週間投与するグループ」と「プラセボ投与(リコピンを投与しない)グループ」の2つに分け、前立腺がんの進行に影響があったかどうかを確認しています。結果としては、リコピンを投与したグループではがんの進行が抑えられており、逆にリコピンを投与しなかったグループでは、上皮内腫瘍(がんの前段階)が広がっていたという結果になっており、リコピンにはがんの進行を抑える作用が期待できる、という内容となっています。
また、がんは抗酸化酸素の増加によって引き起こされることが多い、という背景から、トマトが持つ抗酸化作用に注目した研究もなされています。
低温シグナル伝達因子ICE1によってトマトにおける低温耐性、糖度上昇、抗酸化物質の蓄積が促進された。抗酸化物質の蓄積促進はICE1過剰発現トマト果実における抗酸化能の上昇をもたらした。
植物は低温の環境にさらされると、植物が持つ「低温シグナル伝達回路」によってその情報が伝えられ、低温環境に順応できるようにさまざまな遺伝子の働きを調節します。「ICE1」は、それらの遺伝子を調節するタンパク質(=転写因子)のこと。上記の研究では実験結果より、下記のように考察しています。
こうした食品による抗酸化作用は、活性酸素が原因で引き起こされる疾患に有効であると考えられる。活性酸素増加によって引き起こされる疾患としては、メタボリックシンドロームやガンなどがあげられる。特に多くの抗酸化物質は生体内で活性酸素除去に働き、炎症巣などに生じる活性酸素からゲノムDNAを防御する働きがあると考えられている。今後マウスによる生体内での効果の検証を行い、抗酸化物質の蓄積という食品としての有用性を明らかにしていく必要がある。
上記の通り、トマトに含まれるリコピンが前立腺がんに対して有用であるという意見がある一方、有効性が確認できないという意見もあります。米国食品医薬品庁(FDA)では、トマト及びトマト製品と前立腺がん、子宮がん、胃がん、すい臓がんその他のがんのリスク低減に関しては、信頼性のある根拠はないとしています。
このように、トマトとがんの関連性については、さまざまな研究者の間でも意見が分かれているようですが、健康に対して期待できる成分が多く含まれていることは確かです。
米デトロイトのカルマノス・ガン研究所内科・腫瘍学科のオマール・クチューク教授によると、がんの予防を目的としてリコピンを摂取する場合、1日に5〜10mg摂取するとよいそうです。この量は、トマトピューレで考えると1日に40g程度となります。
また、トマトを摂取するタイミングとしては「朝」が特に良いでしょう。カゴメ株式会社による、トマトジュースを飲むタイミングはいつがいいのかという試験研究によると、朝の時間帯はリコピンの摂取率が最も良くなるのだとか。さらに、牛乳と組み合わせるとカルシウムも摂取できるため、朝食に取り入れることが推奨されています。
トマトに含まれるリコピンを効率的に摂取したい場合に大切なのが「加工品の形で摂る」こと。生のトマトよりも加工品の方が2〜3倍もリコピンの吸収率が高いことがわかっているためです。さらに、リコピンは熱に比較的強い性質があるので、油を使った料理もおすすめです。
ちなみに、リコピンの吸収率については、加熱した場合は生のトマトと比較して1.3倍の吸収率、さらにオリーブオイルとともに加熱した場合には、生のトマトの4倍と言われていますので、加熱して摂取する習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
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