私達の食卓で日常的に目にする野菜、にんじん。煮込んだり生で食べたりして、毎日のように食べている人もいることでしょう。実は、にんじんには「がんを予防する」効果が期待されており、世界中で多くの研究が行われています。ここでは、にんじんとがんの関連性について、これまでに行われた研究報告を取り上げていきます。
にんじんの原産地はアフガニスタン周辺と言われており、そこから東西に分岐して「西洋系」と「東洋系」に分かれました。日本にはどちらのにんじんも伝わってきていますが、スーパーでよく目にするのは西洋系にんじん。東洋系は京にんじんなどの形で栽培されていますが、栽培量が少ないため、あまり目にすることはないかもしれません。
近年、にんじんの機能性成分に注目が集まっています。にんじんに含まれるβカロテンががんを抑制してくれると言われており、毎日摂取することで、がん全般の予防効果が得られるという研究データもあります。
βカロテンは、カロテノイドと呼ばれる色素成分の一種で、強い抗酸化作用を持っています。このβカロテンが活性酸素を抑制し、がんの予防に繋がるのではないかと考えられています。
まず、福島県にある総合南東北病院が同院の広報誌で発表している内容をご紹介します。
にんじんはカロテンが豊富に含まれています。カロテンは体内でビタミンAに変化し、免疫力を高めます。強い抗酸化作用で肺がんや胃がんを予防する効果が高いとされています。にんじんの葉にもカロテン、ビタミン、カリウムなどの栄養素が豊富なので、できれば無農薬の葉つきのにんじんをおすすめします。
総合南東北病院は「地域がん診療連携拠点病院」として指定を受けている医療機関です。同院の見解として、にんじんは「がんを予防するために食べたい食べ物」として紹介されています。
国立がん研究センターでは、にんじんに含まれるβカロテンを含むカロテノイドやビタミンが、将来のがん発生率にどう影響するかを調査しました。
この調査では、血中に含まれるカロテノイドやビタミンなどの含有率を、高い順に4段階に分けて検証していますが、結果は「β-カロテン濃度が高い男性」に、胃がんの発生率が低いことが分かったのです。
またこの調査では、ルテインやリコペン、α-トコフェロールなどの成分と胃がんのリスクに相関関係はありませんでした。
また、女性にはβ-カロテンと胃がんの発生率の間に関連は見られませんでした。これは、男性に比べて女性は血中のβ-カロテンの濃度が元々高く、男性のほうがこれを摂取した時のがん予防効果が大きく見えることによるもの、と推測することができます。
この研究結果から、男性における胃がんの発生率を抑える可能性が示唆されました。 また、あまり食用に利用されていない「にんじんの葉」から抽出される成分にも、がんの細胞の増殖を抑える効果があるという研究データもあります。
もともと、にんじんの葉には「ルテオリン」や「アピゲニン」と呼ばれるフラボノイドが含まれていることがわかっています。これらフラボノイドには抗がん作用があると言われていますが、にんじんの葉は廃棄物として処理されている現状があり、これまであまり研究対象にはされませんでした。
ガン細胞の増殖は、ニンジン葉の各抽出画分を添加することによって時間および濃度依存的に抑制された。細胞生存率に対する各抽出画分の影響を調べたところ、クロロホルム抽出画分は細胞生存率を時間および濃度依存的に抑制した。また、酢酸エチル抽出画分は細胞生存率を時間依存的に低下した。しかし、ブタノール抽出画分における細胞生存率は全く変化しなかった。さらに、これらの抽出画分の細胞周期におよぼす影響を調べたところ、ニンジン葉の各抽出画分は細胞周期をG2/M期(細胞分裂準備期/分裂期)で停止させた。
以上の結果から、にんじんの葉から抽出した成分には、がん細胞の増殖を抑える効果があると結論づけています。
さらに、にんじんが抗がん剤治療を受けている患者の疲労度を低下させた、という研究報告もあります。
がん患者24人を対象に、抗がん剤投与後、一日に800ミリグラムの高麗人参のエキスを4週間毎日服用させた結果、抗がん剤の服用時、疲労度が高麗人参エキス服用前の23.08から服用後は14.21と有意に減少した。イェニュ教授は、「高麗人参が一般人だけでなく、がん患者にも安全かつ効果的な健康食品である事実を確認した」と語った。
このほか、韓国の研究チームでも、高麗人参の一種である「紅参」の継続的な摂取によって、抗がん剤での治療を行っている際の疲労度が改善することを確認したと報告しています。
研究チームによると、抗がん治療を受ける前の疲労度を100としたとき、抗がん治療の16週間、「全体的疲労度」は、紅参群が81.07、プラセボ群は78.10だった。「日常的疲労度」は、紅参群が78.00、プラセボ群は73.73となった。「疲れが対人関係に支障を与えた程度」は、紅参群が86.43、プラセボ群は81.31などで、紅参服用患者の点数が全体的に高かった。ここでは数値が高いほど、疲労度が低いという意味だ。
一方で、βカロテンを含む抗酸化ビタミンと肺がんのリスクには明確が関連はないという報告もあります。
下記で紹介する調査は、45歳から74歳の約8万人を対象としたもの。研究開始から5年後にアンケート調査を行い、その結果から食事での抗酸化ビタミン摂取量を算出し、肺がん罹患リスクとの関連性を調べたものです。
追跡期間中に1,690人(男性1,237人、女性453人)の肺がん罹患が確認されました。抗酸化ビタミン摂取量を4つのグループに分け(Q1:少ない〜Q4:多い)、肺がんに関連のある項目(年齢、地域、喫煙状況、飲酒習慣、ビタミンサプリメント摂取、魚・イソフラボン・野菜・果物の摂取)からの影響を統計学的に排除した分析の結果、αカロテン、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEの摂取量は、いずれも肺がんの罹患と統計学的に有意な関連はありませんでした。
上記の研究では、レチノールを除く抗酸化ビタミンの摂取と肺がんのリスクには統計学的に有意な関連がないことが示唆されました。
にんじんに含まれるβカロテンは、熱に強い性質と油に溶けやすい性質を持っています。そのため、油と一緒に摂取すると吸収率が高いのでおすすめです。手軽に調理できる、油炒めなどにするのも良い方法と言えますね。
にんじんを摂取する際に注意したいのが、「過度な摂取は避ける」こと。
通常の食事量であれば問題ありませんが、過剰に摂取している人は注意が必要です。サプリメントなどでβカロテンをさらに摂取すると、予防するどころか逆に肺がんなどのリスクが上昇することが確認されています。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
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