麻の実は、言葉通り麻の果実です。さまざまな研究結果から「麻の実はがんに効くのでは?」と話題を集めています。がん予防だけではなく、がん転移を抑制してくれるのでは?と期待が寄せられている状況です。ここでは、本当に麻の実ががんに効くのか?について触れていきます。これに合わせて、麻の実の摂取方法や注意点についても説明するため参考にしてください。
そもそも「麻の実」とは、麻の果実で成長すると大麻になります。大麻と耳にしてビックリしてしまった人もいるかもしれません。日本では禁じられている植物のため、ビックリしてしまうのも無理はありません。大麻については、後ほど詳しく記載するため、そちらを参考にしてください。
さて、この麻の実は意外と身近なモノです。食べると香ばしい香りと、少しの辛味を感じることができます。この特性を活かして、七味唐辛子の1つと扱われています。いわゆる苧(お)の実のことです。
また、鳥類が、この麻の実が大好物でペットショップにて鳥の餌として、よく販売されています。タンパク質も多く高カロリーということもあり、好んで食べてくれます。
麻の実は、高タンパクで、食物繊維も豊富です。漢方では麻子仁(ましにん)とも呼ばれ、便通の改善ができると言われています。これはもともと食物繊維が豊富なため必然の効果と言えるでしょう。
そして、がんという観点でいえば「不飽和脂肪酸」です。多価不飽和脂肪酸も、ω-3脂肪酸も豊富に含んでいます。これらは、がんに対して効果があると言われている成分で日々研究が進んでおり、多くの結論が導き出されています。後ほど、麻の実ががんに効果的とする根拠で詳しく説明していきます。
他にもビタミンやミネラルも豊富のため、美肌を始めアンチエイジングとしても効果が期待できます。その結果、昨今、スーパーフードとして注目を集めているわけです。
さて、1つ気になることが「麻の実が成長すると大麻になる」ということです。結論から言えば、全くの別物として考えてもらえれば結構です。種の状態であれば、法律的にも成分的にも問題がないからです。ただし、基本的には輸入されるもので、発芽できないようにボイルされた種が日本へ渡ってきます。つまり、日本で目にする麻の実は「大麻にすることができない」ということです。
いずれにせよ、麻の実は麻の実で、大麻は大麻ということで、全くの別物です。
もう1つ区別をしておいて欲しいことがあります。昨今、医療大麻が注目されています。さまざまな効果が期待できるからです。日本でも、医療の現場では認めるべきだという声がチラホラ上がっているほどです。
しかし、これもあくまでも「大麻」の話であって、麻の実とは何の関係のない話です。ここを注意して以下を読んでいただけると幸いです。
余談ですが、医療大麻もがんの抑制が可能ではないか?と注目されています。現在、さまざまな研究が進められており、がんの他にも、鎮静作用、嘔吐抑制、食欲増進などの効果があると分かっています。アメリカなどでは、自己治療として大麻を使っている人もいるぐらいです。
実際に、麻の実ががんに効果があるという根拠をお話していきます。ここでのポイントは、麻の実の特徴である「食物繊維が豊富」「オメガ3脂肪酸が豊富」「不飽和脂肪酸が豊富」がポイントになってきます。この3つががんに効果があると言われており、3つが豊富にあるからゆえに「がんに効果的」と言い換えることができるのです。
ちなみに、麻の実について調べていくと、カンナビノイドという成分に行き着くことがあります。これは、大麻草の成分であり、麻の実とは全く関係がありません。
麻の実に豊富に含まれている不飽和脂肪酸が肝がんに効果があると研究結果が発表されています。ここでの研究は「魚」となっていますが、その中にある不飽和脂肪酸がポイントになっているため、同等の効果が期待できると言えます。
分析の結果、その結果、n-3不飽和脂肪酸を多く含む魚、および、EPA・DPA・DHAといった魚に多く含まれているn-3不飽和脂肪酸を多くとっているグループほど、肝がんの発生リスクが低いことがわかりました。
肝がんの多くは、B型・C型肝炎ウイルスの感染者から発生しますので、ウイルスの感染状況がわかっている方のうち陽性者に限った解析も行いましたが、結果は、ほとんど変わりませんでした。
この研究でみられた肝がんリスクの低下の理由には、n-3不飽和脂肪酸による抗炎症作用やインスリン抵抗性の改善が考えられます。
今回の研究は、n-3不飽和脂肪酸が肝がんのリスクを下げる可能性を報告したはじめての研究であり、肝炎ウイルス感染者の肝がん予防という観点からも有用なエビデンスを示したものと考えます。
麻の実に含まれている、n-3不飽和脂肪酸は単純に肝がんのリスクを低下させるだけではありません。肝炎ウイルスが陽性だったとしても、効果があると結果が出ています。
肝がんの多くは、B型・C型肝炎ウイルスの感染者から発生します。従って、肝炎ウイルス陽性者に限った解析も行いましたが、結果は、ほとんど変わらず、特に、C型肝炎ウイルス陽性者にかぎると、n-3不飽和脂肪酸摂取量が多いと肝がんリスクの低下がみられました。
麻の実には「多価不飽和脂肪酸」と呼ばれる成分も多く含まれていることで有名です。そして、この多価不飽和脂肪酸は、膵がんのリスクも軽減させているのではないか?という研究結果が出ています。
魚介類由来n-3 PUFA、EPA、DPA、及びDHAについて、それぞれ摂取量最小グループに比べて最大グループで約20%膵がん罹患リスクの低下を認めましたが、統計学的に有意ではありませんでした。しかしながら、アンケート調査回答時にはすでに膵がんに罹患していた可能性がある対象者(追跡開始3年以内に膵がんと診断)を除外して解析したところ、魚介類由来n-3 PUFA、DHAそれぞれ摂取量最小グループに比べて最大グループで約30%統計学的有意に膵がん罹患リスクの低下を認めました。また、EPA、DPAについても、最小グループに比べ、最大グループで膵がん罹患リスクが低下する傾向が見られました。
「かもしれない」としたのは、間接的に膵がんのリスクを軽減していると仮説を立てているからです。なぜ、膵がんのリスク30%を軽減できたのか?の理由は分かっていませんが、統計学的には証明できているため、こにょうな言い回しになっているのです。ともあれ、今後の研究に注目をしたいところです。
膵がん発生には慢性の炎症が関与していると報告されています。また、魚介類由来n-3 PUFAは抗炎症、免疫調節作用を有すると報告されています。メカニズムの点から考えると、魚介類由来n-3 PUFAを多く摂取することにより、膵がん発生に関与する慢性炎症の影響が軽減しているのかもしれません。
麻の実は、食物繊維も豊富に含まれています。そして、この食物繊維が大腸がんと関係しているのではないか?と研究が進められています。
初回調査と5年後調査のどちらからも、食物繊維の摂取量と大腸がんリスクの間に、量が多いほどリスクが低くなるという関連はみられませんでした。ただし、より詳しい5年後調査のデータでは、最少摂取量のグループで、他のグループよりも大腸がんリスクが高くなりました(図1)。次に、5年後調査の女性について、最少グループをさらに3つに分けて比べると、その中の最少グループの大腸がんリスクは、全体の最多摂取量のグループの約2倍になっていました(図2)。食物繊維を多く取ったとしてもそれだけ予防効果が期待できるわけではなさそうですが、極端に少ない人では大腸がんリスクが高くなる可能性があります。
研究の結論をざっくりと説明すると、以下のような内容になります。
まだ研究中の段階ではありますが、大腸がんになってしまう人が「少ない」という事実がある以上、食物繊維に何かしらの要因があると感じるのが自然と言えます。
食物繊維の摂取量と大腸がんリスクの間に関連はみられませんでした。欧米の最近の疫学研究でも、食物繊維に大腸がん予防効果は認められなかったという結果が大半を占めています。しかし、ヨーロッパ8か国52万人のコホート研究では、食物繊維の摂取量が多いほど大腸がんリスクが低くなったと報告されました。その食物繊維摂取量は、他の研究に比べ、幅広い範囲にわたっていました。
また、欧米の13のコホート研究を統合した73万人の解析結果では、1日10g未満しか摂取していない約1割の人たちでリスクが高くなったと報告されました。同様に、日本でも、大腸がん予防のために十分な食物繊維は、ほとんどの方で普段の食事から取れていて、それ以上取っても効果は変わらない可能性が高いと考えられます。
ここからは麻の実を摂取するおすすめの方法を紹介します。
1つ目の方法は「ナッツとしてそのまま食べる」です。そもそも、麻の実の売り方がナッツとして食すように売られていることが多いです。それをそのまま食べるだけになるため、面倒な作業もなく効率的に栄養素を摂取することができます。
2つ目は「ナッツをサラダやシリアルに混ぜる」という方法になります。上記の食べ方に飽きた場合に、活用するとよいでしょう。特にシリアルに混ぜる場合、他の栄養素と同時に摂取できるため、効率がよいのでおすすめです。
3つ目は「スムージーにする」という方法です。ナッツではなくパウダーで購入した場合、スムージーやドリンクに混ぜた方が摂取しやすいのでおすすめです。
麻の実を摂取する場合、以下2点について注意してください。
1点目は、一気に摂取しすぎないようにしてください。というのも、食物繊維が豊富で便通がよくなる効果がありますが、摂取しすぎると、逆に便秘になってしまう可能性があるからです。これは、不溶性食物繊維のため水に溶けにくい性質を持っているからです。
2点目は、40度以上の熱を加えないようにすることです。単純に栄養分が損なわれてしまうからです。ナッツとしてそのまま食すことをおすすめした理由は、ここにも繋がってきます。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
お求めの際は、米ぬか多糖体免疫研究会に資料請求もしくはお問合せください。
▼米ぬか多糖体免疫研究会の資料請求フォームに移動します。同フォームで資料の概要をご確認いただけます。
資料請求の入力等がご面倒な方へ
「RBS米ぬか多糖体」の情報を手間をかけずにお知りになりたい方はお電話でお問合せいただくことをお勧めいたします。
お電話でのお問い合わせ 0800-222-4147 受付時間:月~金曜 10:00~17:30
特定非営利活動法人 日本食品機能研究会分科会
Japan Functional Food Research Association
米ぬか多糖体免疫研究会
RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
▼米ぬか多糖体免疫研究会の資料請求フォームに移動します。同フォームで資料の概要をご確認いただけます。
資料請求の入力等がご面倒な方へ
「RBS米ぬか多糖体」の情報を手間をかけずにお知りになりたい方はお電話でお問合せいただくことをお勧めいたします。
お電話でのお問い合わせ 0800-222-4147 受付時間:月~金曜 10:00~17:30
特定非営利活動法人 日本食品機能研究会分科会
Japan Functional Food Research Association
米ぬか多糖体免疫研究会