白米に比べ、非常に栄養価が高いことで知られている玄米。その栄養価の高さから、玄米はがんに効くとの噂が流れることもあるようです。ここでは、玄米に豊富に含まれる栄養素の種類や、それぞれの栄養素が持つとされるがんへの作用、玄米を摂取する際の注意点などについて詳しくまとめました。
玄米とは、稲の穂からもみ殻だけを除去した米のこと。言い換えれば、白米として精白される前の段階の米のことを、玄米と言います。かつては、「ダイエットに良い」「美容効果がある」などとの噂が流れ、若い女性たちの間ではブームとなったこともありました。
確かに白米に比べると、玄米の栄養価が優れていることは確かです。しかし過去には、その栄養価の高さが過剰に評価され過ぎたこともありました。「玄米はパーフェクトフード(完全食)」と唱えた医師もいましたが、現在、その説は完全に否定されています。
とはいえ、健康のために玄米を摂ることは、決して悪いことではありません。他の食材とのバランスも考え、ぜひ日常の食卓の中に玄米を取り入れていきたいものです。
玄米は、とても栄養価の高い食材です。そのため、がん患者における食事療法の一環として利用されることもあります。
ただし、いかに栄養価が高い玄米とは言え、それを食べているだけでがんが治るわけではありません。治療とは別に、少しでも効率の良い栄養摂取の手段の一つという位置付けで、玄米食を考えるべきでしょう。
玄米によるがんの治療効果に関する研究論文は見当たりませんが、玄米に豊富に含まれる栄養成分の中には、がんに良いとされるものもあります。
玄米には豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維は、大腸がんの予防に良いと言われることがあります。
大腸がんの発生率は脂肪摂取量と比例しています。脂肪を摂取すると、これを消化するため胆のうから胆汁酸が排せつされ、大部分は小腸から再吸収されます。一部は大腸に達し、そこで腸内細菌の作用を受けてデオキシコール酸やリトコール酸と呼ばれる二次胆汁酸になり、これが大腸がんの発生を促進させるのです。不溶性食物繊維は二次胆汁酸やその他の発がん物質を吸着し、体外に排せつします。水溶性食物繊維は吸収を阻止。つまり、食物繊維の多い食事では二次胆汁酸の発生が少なく、しかも、それが吸収されにくく、排せつされやすいのです。
食物繊維と大腸がん予防効果との関係については、否定的な見解も少なくありません。以下のように、玄米と大腸がんの予防効果の関連は、食物繊維ではなくフィチン酸がポイントであると唱える学説もあります。
デンマーク人はフィンランド人より食物繊維を2倍も多く摂取しているが大腸がんの発症が多い。(中略)肉や脂肪を多く摂取する人は大腸がんの発症が多い。こ(中略)IP6含有の多い食品の摂取により、脂質過酸化や・OHの精製を抑制し、発がんを抑制する。
なお、ここで記載されている「IP6」とは、玄米に豊富に含まれているフィチン酸を指しています。
玄米に含まれる栄養素の中でも、特に多く含まれている成分の一つがナイアシン。別名「ビタミンB3」「ニコチンアミド」などとも呼ばれる成分です。
かねてよりナイアシンにより皮膚への効果は確認されていますが(光過敏症の改善など)、2015年、シドニー大学の研究グループにより、ナイアシンによる皮膚がんの症状軽減効果が報告されました。
同研究グループは、皮膚がんを発症した患者386名を被験者とし、ナイアシンを一定量摂取するグループと、プラセボ(偽薬)を摂取するグループとに分け、それぞれの皮膚がんの推移を調査しました。
試験の結果、ナイアシンを摂取していたグループにおいて、皮膚がんの状態が23%軽減することを確認。この試験結果は、2015年の米国臨床腫瘍学会年次総会で発表されています。
豊富なミネラルを含むことで知られる玄米ですが、中でも特に多く含まれているミネラルがマグネシウム。国立がん研究センターでは、45~74歳の日本人男女87,000人を対象に、約20年にわたり、様々な成分とがんとの関連について調査。その結果、マグネシウムの摂取が、男性における大腸がんの予防に貢献する可能性を確認しました。
女性では、マグネシウム摂取量と大腸がんの発生リスクに関連はみられませんでしたが、男性では、マグネシウム摂取量が高いほど大腸がんリスクは、低くなる傾向が見られました。この傾向は結腸のがんでよりはっきりしていました。
なお、女性において大腸がん発症リスクに変化がなかった理由として、同センターは、大腸がんの要因における男女差、性ホルモンの影響、インスリンと大腸がん発生機序における男女差などを挙げています。
がん患者にとっても健常な人にとっても、玄米を食べることは決して悪いことではありません。精製された白米に比べ、玄米は高い栄養価を持つことは確かなので、健康を目的として白米の代わりに玄米を食べることは、むしろ良いことでしょう。
ただし「玄米食でがんを治す」と考えるのは、極端な発想です。確かに、がんの治療法の一環として食事療法が存在しますが、これは食事だけでがんを治すというものではありません。
まずは主治医の指示にしたがって治療に専念することが第一です。食事については、自己判断で偏ったメニューにするのではなく、栄養士が用意したバランスの良いメニューをベースに置きましょう。
俗説レベルの話として、玄米はパーフェクトフード(※)と言われることがあります。しかし、これはまったくの間違いです。玄米はパーフェクトフードではありません。
そもそも玄米には、ビタミンC、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンKなどの必須栄養素が含まれていません。また、ビタミンAもカルシウムも、その含有量は極めて微量です。
玄米に偏り過ぎた食事は、栄養不足による体調悪化を招く恐れがあるので、十分に注意してください。
※パーフェクトフード…人間が生命を維持するためのすべての栄養素を含んだ食材
白米とは異なり、玄米の風味には独特のクセがあります。このクセを「美味しい」と感じる人もいるかも知れませんが、その比率は少数でしょう。大半の人にとって、玄米は「美味しくない」と感じるはずです。
よって、白米と同様に炊飯してそのまま食すことは、あまりお勧めできません(一度試してみて問題がなければ、ぜひ続けてください)。
玄米は油との相性がとても良い食材です。また、プチプチとした食感も特徴なので、チャーハンやピラフにすれば、白米とは異なる魅力が出ます。茹でてサラダにするなど、米とはまったく違った発想で玄米食を楽しんでいる方もいるようです。
玄米を摂取する際には、以下の点に注意してください。
玄米は精米された米でない以上、表面に農薬などが付着している恐れがあります。玄米を選ぶときには「無農薬有機栽培」など、品質管理が十分になされているものを選ぶようにしましょう。
前述のとおり、玄米に含まれていない必須栄養素や、微量しか含まれていない必須栄養素があります。他の食材もバランス良く摂り、栄養の偏りのないようにしましょう。
玄米には、グロブリンなどのアレルゲンとなるタンパク質が含まれています。食物アレルギーのある方は注意してください。
玄米には食物繊維が多く含まれているため、少量でも満腹感を得やすくなります。食事全体の摂取量が少なくなりすぎないよう注意しましょう。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
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引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
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