サプリをはじめとする健康食品として非常に多くの人が知るアガリクス。別名「ヒメマツタケ」「カワリハラタケ」とも呼ばれるブラジル原産のキノコで、一般的に流通している商品はこのキノコの成分を抽出したものです。日本では1980年代から機能性食品として利用され、現在では大きな市場を持っています。アガリクスについてはさまざまな情報がありますが、中でも注目されるのはがんに対する効能。ここでは、アガリクスにおけるさまざまな研究や報告から、がんとの関連についてご紹介していきます。
にんにくとは、学術的にはヒガンバナ科ネギ属「アガリクス」はハラタケ属のキノコ。学名を「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」と言い、「ヒメマツタケ」「カワリハラタケ」とも呼ばれます。ブラジル原産のキノコで、世界各地に自生しているものです。
日本ではブラジルから種菌が持ち込まれたことによって1970年代後半から人工栽培が始まったものの、他のキノコよりもの粗タンパク質が多いため腐敗するスピードが早く、食用として普及することはありませんでした。
しかし1980年代から機能性食品成分として利用されるように。かつては非常に高価だったものの、1990年代に入ると栽培方法が確立されたことで一般的にも手に入りやすくなりました。
このことから1990年中頃にはいわゆる「アガリクスブーム」が始まり、サプリなどで摂取する人が増えたため多くの人が知ることとなったと言われています。
アガリクスは、「抗がん作用がある」「免疫力を高める」などと言われ、食品として販売されているため、多くの人が目にしたことがあるでしょう。
アガリクスの有用性に関する研究はいくつか行われており、実際に有用性を示唆している研究報告もあります。その反面、「効果がなかった」とする報告もあります。
まず、有用性を示唆する研究について見ていくことにしましょう。
アガリクスには、免疫を活性化してくれると言われている「多糖体」をはじめとする多くの成分が含まれています。特に、アガリクスに含まれる多糖体は、ほかのキノコよりも多くのタンパク質と結合している特徴があり、消化管から吸収されやすいというメリットがあると言われています。
「がん補完代替医療」のガイドラインでは、アガリクスの抗がん効果の有用性分について下記のように紹介されています。
アガリクスの抗がん効果(抗腫瘍活性および免疫賦活作用)の有効成分としてβ-グルカンや低分子分画ABMK-22などが知られている。具体的な免疫賦活作用としては、培養細胞・実験動物での研究報告においてマクロファージ・NK細胞の活性化、樹状細胞の活性化および成熟化誘導等が報告されている。
実際にがん患者に対して行われた試験としては、2004年に婦人科のがん患者にアガリクスを服用させたところ、「NK細胞とQOLが回復した」という報告もあります。
試験の内容は、100名の婦人科がん(子宮頸がん、卵巣がん、子宮体がん)患者を、化学療法+アガリクスの2つを併用39名、化学療法のみ(61名)の2グループに分け、化学療法が少なくとも3サイクル行われた中で、どのような作用があったかを調べたもの。結果としては、グループ①(化学療法にアガリクスを併用)のグループにおいて、NK細胞が活性化され、食欲不振や脱毛、情緒不安定、全身の衰弱といった化学療法による副作用が改善されたそうです。
以上のことから、アガリクスの摂取は化学療法を受けている婦人科のがんを抱えている患者にとっては有益である可能性が示唆されています。
また、アガリクスががん患者のQOLに対してどのような影響を与えるかということに関しては、下記のような研究もされています。
■対象
寛解状態にあるがん患者(寛解状態:病気の症状が一時的あるいは継続的に軽減している状態)。
■目的
アガリクス顆粒を6ヶ月間毎日服用してもらい、QOLが改善するかどうかを評価
■結果
身体的および精神的いずれの要素においてもQOLの優位な改善を示す結果を得た。
男性においては身体的要素の改善があったのに対し、女性は精神的要素のみの改善であった。また、年齢層別に見ると、65歳以下の患者では精神的要素に改善がみられ、66歳以上では身体的要素の改善が見られた。
有効性がある、とする研究結果がある反面、アガリクスの有効性が否定されている研究結果もあります。
例えば、2015年にBiomed Res Int.誌に掲載された論文では、下記のような方法でアガリクスの有用性に関する研究を行っています。
■対象
自己幹細胞移植併用の高容量化学療法を受けている多発性骨髄腫患者40人が対象。この40人を下記の2つのグループに分けている。
グループ①(19人):アガリクス含有率82パーセントのキノコ抽出物を補助剤として投与
グループ②(21人):偽薬を投与
約7週間の投与を続けた結果、アガリクスを摂取したグループには、インターロイキン(免疫応答の調節のためにリンパ球やマクロファージが分泌するペプチド・タンパク質の総称)の値に有意な上昇が見られたが、免疫抑制細胞が増えたたという結果となっています。つまり、免疫調整においては効果が見られなかった、という報告となります。
また、国立健康・栄養研究所によると、免疫の活性化を含め、ヒトでの有効性と安全性において信頼できると言えるデータは見当たらない、としています。
アガリクスは、「抗がん効果がある」、「免疫力を高める」などといわれ、一般に食品として販売されており、医薬品等とは異なり効能効果を標榜することはできません。また、一般に販売される食品については、国が事前に審査を行う仕組みではないことから、厚生労働省では、ヒトに対する有効性について確認しておりません。
アガリクスは歴史的に見ても摂取経験が浅い素材であることや、原材料や製品によって品質にばらつきがあることからも、摂取に関しては厚生労働省から注意喚起されています。
さらに、一部にはアガリクスについてはあまり良い印象を持っていない人もいるようです。
その理由としては、平成18年2月、厚生労働省からアガリクスを含んだある健康食品から発ガン性が指摘され、「アガリクスを含む製品の安全性に関する食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼について」と題した発表を行ったことが強く影響していると考えられます。実際に販売されている3製品について研究を行い、このうちの1製品について注意喚起されたものです。この内容はマスコミでも大きく報道されました。
しかし平成20年にはこの内容を訂正、問題のあった製品を除く2製品については全く問題がないと発表。この点についてはほとんど報道されなかったため、アガリクスについては悪いイメージを持ったままの人もいることでしょう。
アガリクスを乾燥させたものや水、エタノールなどにより抽出したものを下流や錠剤、液体状の形状にした製品などが販売されています。
いずれの製品も、必ず摂取方法が明記されていますので、その方法に従って摂取するようにしてください。
アガリクスは、医薬品ではなく日常生活の中で摂取される一般的な食品と同等のものであるため、副作用が起こる可能性や危険性は少ないと考えられています。しかし、摂取をする上ではいくつか注意点が挙げられています。
まずは自己判断で摂取をしないことが非常に重要なポイントになります。厚生労働省にアガリクスを含む製品による健康被害が明らかになった事例は報告されていませんが、肝障害の疑いなどの事例の報道、肺炎や肝障害等の疑い事例が学術雑誌などに掲載されています。
このことからも、服用を考えている際にはインターネットなどの情報を鵜呑みにせず、まずは主治医に相談をするようにしましょう。
アガリクスの産地をきちんと確認することが必要です。中でも、パラグアイ産のものであれば安心と考えられます。これは、「JICA(日本国際協力事業団)」の援助を受け、日本が品質管理を行っているからです。また、栽培方法は無農薬・有機栽培であれば理想的と言えるでしょう。
キノコを摂取することによりアレルギー症状(湿疹や蕁麻疹、皮膚のかゆみ、喉の痛みなど)を引き起こす可能性がある人は注意が必要。アガリクスもキノコの一種には変わりませんので、摂取することによりアレルギー症状が出る可能性も否定できません。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
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