食後などによく飲まれている緑茶。食卓などに常備し、毎食飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。緑茶にはさまざまな成分が含まれており、健康に関する作用が期待されています。ここでは緑茶とがんの関連性について、さまざまな研究報告を見ていくことにしましょう。
紀元前3000年以前に中国で発見された緑茶。カメリアシネンシスと呼ばれる植物の葉から作られ、「不発酵茶」とも呼ばれています。これは茶葉を摘み取った後に素早く蒸すことによって発酵を止めて作るもの。ちなみに、発酵の度合いを変化させることより、同じ茶葉からウーロン茶や紅茶などを作ることもできます。
緑茶にはさまざまな成分が含まれていることがわかっています。下記に主なものを紹介します。
強い抗酸化作用があると言われている成分。カテキンとはお茶から抽出されるポリフェノール群の名称で、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートなどがあります。中でも、お茶に含まれるカテキン類の主成分と言われるエピガロカテキンガレート(EGCG)は、高い抗酸化活性、抗ウイルス活性、抗がん作用、抗菌作用などさまざまな作用を持つとして注目されています。
がんや風邪の予防に効果が期待されています。1日に必要な摂取量は成人の場合で約50mgと言われており、およそ10杯分のお茶に相当します。
カフェイン入りの飲み物は、眠気が出てきたときによく飲まれています。カフェインは脳や心臓などの働きを活性化し、眠気を飛ばしてくれます。ただし、摂りすぎると頭痛などが起こりやすくなるとも言われているので、摂取量には十分注意する必要があります。
お茶の甘みや旨み成分であるテアニンは、お茶の葉だけに含まれているアミノ酸。気持ちをリラックスさせてくれる効果があると言われています。
フッ素や亜鉛、マンガンといったミネラルもお茶に含まれます。例えばフッ素は、虫歯予防に効果的。歯の表面を強くすることによって虫歯にならない抵抗力をつけてくれます。
緑茶とがんの関連性については、さまざまな研究が行われていますが、そのうちいくつかの研究結果についてご紹介します。
株式会社伊藤園では、テキサス大学との共同研究により、緑茶が口腔がんの予防剤として有望であることを確認しています。この研究で対象としたのは、口腔白板症と診断された41名の被験者。12週に渡って緑茶エキスを含有した(または非含有の)カプセルを摂取しました。被験者は、体表面積1平方メートルあたり緑茶エキスの容量が「0mg(プラセボ群)」「500mg」「750mg」「1000mg」の4つのグループに分けて摂取を行い、緑茶エキス投与前と12週間投与後に口腔内の病変を採取し、判定を行っています。
最大用量(1,000 mg/m²)およびその次の高用量(750 mg/m²)を摂取した被験者群では、58.8%で病変の縮小が見られ、臨床的な改善が確認できたのに対し、最小用量群(500 mg/m²)では、36.4%、プラセボ群は18.2%でした。
また癌の増殖に必要な血管新生に関するバイオマーカー(VEGF:血管内皮増殖因子)に関しても、緑茶エキス投与群で改善傾向が示されました。
以上の結果より、今回の研究で、緑茶が口腔癌の予防剤として有望であることを確認しました。
さらに、女性にかぎり、緑茶を摂取することにより胃がんのリスクが減少したと認められるという内容が国立がん研究センター研究グループにから報告されています。これは、緑茶摂取頻度以外の胃がんリスク要因(例えば年齢や地域、喫煙、飲酒など)を、緑茶を摂取する頻度によるグループ間でできるだけ同じになるように配慮し、緑茶と胃がんの関連について調べたものです。
女性では、5杯以上/日のグループで、1杯未満/日のグループよりも胃がんリスクは21%低く、頻度が増すほどリスクが低くなる傾向がみられました。部位別には胃の下部のがんリスクでも同様に、5杯以上/日で30%低いことと、頻度が増すほどリスクが低くなる傾向が示されました。また、非喫煙者に限っても、同様の結果でした。上部のがんについては、1杯未満のグループと1杯以上のグループに分けて検討しましたが、統計学的に有意な差は見られませんでした。
また、緑茶に含まれるカテキン成分を用いた、副作用の少ない抗がん剤の可能性についての研究も行われています。下記で紹介するのは京都大学 玄 丞烋(げん しょうきゅう)再生医科学研究所准教授らの研究グループによる研究成果となります。
研究グループでは、リパーゼ(脂肪酸エステルの加水分解酵素)の触媒機能を利用して、EGCG(お茶に含まれるカテキン類の主成分であるエピガロカテキンガレート)に脂肪酸を導入し、化学構造安定性および細胞膜親和性を高める手法を開発。さらにEGCG脂肪酸誘導体を用いて、がん細胞の増殖を抑制したり、がん細胞を移植したマウスにおいて、腫瘍増殖を効果的に阻害することに成功しました。
今回合成したEGCG脂肪酸誘導体では過酸化水素の発生が抑制され、その安定性が向上したことがわかりました。細胞毒性に関してもEGCG-C16では、カタラーゼ添加でも細胞毒性は減弱せず、直接細胞との相互作用が高められたことが示唆されました。また、EGCG-C16はガン細胞への毒性が正常細胞よりも5倍程度高いことがわかりました。今回使用したガン細胞を含むガン細胞には上皮増殖因子受容体(EGFR)が過剰に発現していることがわかっており、EGCG-C16はこのEGFRが担う細胞増殖シグナルの伝達を阻止することでガン細胞をアポトーシス(自殺)に導いていることが確認されました。 次に、皮下にColon26を播種して腫瘍を形成させた担ガンマウスに投与することでガン組織の増殖抑制効果を調べました。天然のEGCGは殆ど増殖抑制効果を示さないが、EGCG-C16は腫瘍サイズを顕著に抑制することを確認しました。
緑茶を飲むタイミングなどについては特に決まった形はなく、食後や日常生活の中で気が向いたときに飲むようにすると良いでしょう。気軽に摂取できるのも緑茶のいいところと言えますね。
中には、緑茶に含まれるカフェインについて気になってしまう人もいるかもしれませんが、成人であれば1日あたり400mgの摂取であれば問題ないと言われています。この量は、緑茶で考えると20杯近くの量となるため、常識的な範囲で飲んでいれば、まず問題ありません。
また、緑茶の成分を効率的に摂取する方法としては、葉からお茶を抽出して飲むのではなく、お茶の葉を丸ごと料理に活用するという方法もあります。お茶の葉をそのまま使ったチャーハンなど、インターネット上などにもレシピも数多く掲載されていますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただし、「アルコールを過剰に摂取する人や喫煙者においては、熱々のお茶が食道がんのリスクを高める」という報告もあります(北京大学公共衛生学院による研究)。そのため、あまりにも熱いお茶には注意する必要があるかもしれません。
免疫細胞を活性化させることのできる、臨床データのある成分もおすすめです。臨床結果の実績が認められている成分をデータとともにご紹介します。
RBS米ぬか多糖体は、米ぬかに約5%含まれる水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)を原料とする成分。国内外28箇所以上の大学・病院の共同研究によって生まれ、がん細胞に作用する免疫細胞を活性化させるとして、70報もの学術論文や、140回以上の学会発表がなされました。研究は今なお世界中で行われており、免疫力の向上、抗がん作用、抗がん剤による副作用の軽減作用などが報告されています。
RBS米ぬか多糖体は、私たちが普段食べたり、化粧品として活用したりしている米ぬかとは別物。米ぬかに含まれる有用成分を体内で吸収できるように、独自製法で抽出したのが「RBS米ぬか多糖体」です。自宅で取り入れる際には、サプリメントなどの健康食品で成分を摂取する必要があります。
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RBS米ぬか多糖体は、さまざまな免疫細胞に対し働きかけます。例えば、体内に侵入してきたがん細胞やウイルス感染細胞などをいち早く感知し、攻撃する役割を担うNK細胞。RBS米ぬか多糖体は、免疫細胞の中でも優秀な攻撃役であるNK細胞を活性化させる働きをすることが臨床結果によりわかっています。
引用:Ghoneum M and G. Namatalla,87th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research,1996
こちらは、ホルモン治療や化学療法などを受けたがん進行患者25名に行った実験の臨床結果です。RBS米ぬか多糖体を6か月間摂取してもらったところ、RBS米ぬか多糖体摂取後に25名全員にNK細胞の活性が見られたというデータが得られています。
このほかにも、さまざまな免疫細胞へのはたらきが報告されています。興味のある方は、臨床データをチェックしたり、米ぬか多糖体免疫研究会から詳しい資料を取り寄せたりしてみましょう。
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