取材協力 山手CAクリニック
木村 修院長

略歴
平成30年11月山手CAクリニック院長に就任。
日本外科学会認定医・指導医、日本小児外科学会認定医・指導医。
京都府立医科大学医学部 客員教授。
免疫療法というと免疫を高めるものを打ったり、NK細胞を抜いて培養して体に戻すイメージが強いのですが
はい、確かにそういったイメージは強いかもしれません。しかし、闇雲に免疫細胞を体内で増やしても効果を見込むのは正直難しいです。
増やせば増やすほど良いのではないと?
ただ増やすだけではダメです。リンパ球は癌細胞を倒してくれることを知っている人は多いと思います。それは間違いではありません。問題は、癌細胞を守る「変な細胞」がいるために、リンパ球が増えようと痛くも痒くもないわけです。

癌細胞を守る変な細胞?
そうですね、例えていうならば「城壁」でしょうか。この城壁でガチガチに守られた癌細胞に対してリンパ球の攻撃は一切届きません。そのため、免疫細胞をいくら増やしても、いざ攻撃しようとした時に攻撃の手が届かないので無駄になってしまう訳です。
それは初めて知りました。どうすればいいのでしょうか?
まずは、リンパ球を増やす前に、リンパ球の攻撃が必ず当たる状態にする必要があります。そのため、体の中の癌細胞の状態をまずは確認をし、城壁を事前に崩して、攻撃が必ず届く状態に整えてからリンパ球に攻撃をさせます。患者様によって治療方法はそれぞれですが、免疫細胞を増やすだけでは意味を成しません。
なるほど。だからリンパ球を増やすだけでは意味が無いのですね。
その通りです。免疫療法と謳いながら、細胞をただ注射するだけで無駄にリンパ球を増やすことしかしないような噂も多く耳にしています。正直に言いますが、それは無駄でしかありません。免疫療法というのは非常に高度な知識と経験が必要な癌の治療方法です。注射1本では終わりません。患者様の癌の状態をひとつひとつ確認して、どのようにアプローチすれば効いてくれるのか、治療方法を組み立てていくのが我々の免疫療法です。

このような高度な技術が本当に確立していることは知らない人も多いのでは?
はい、仰る通りです。我々も認知して頂くためにも努力を積み重ねておりますが、まだまだ大勢の方に認知して頂けてないことが課題です。今回の取材協力した記事をご覧になられた方々にもお気軽に来院頂き、わかりやすく具体的に症例を交えながらご説明をさせて頂きます。月に3回ほど説明会を設けていますが、日程が合わないようでしたら遠慮なくお問い合わせください。説明会は個別相談を含め全て無料で行っております。
取材後記
今回、山手CAクリニック様に取材協力を頂いて、そんな高度な治療技術があることに驚きを隠せませんでした。取材現場では、症例も合わせてご説明を頂きましたが、治療前と治療後の経過なども驚く結果が残されています。「抗がん剤」による治療がもうできないために病院から追い出されたような状態の方や、副作用に耐えられず別の治療方法を探している方は一度詳しい説明を受けて頂くことをおすすめします。
