チアシードはがん予防が期待できる

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チアシードはがんに効く?

チアシードは、スーパーフードとして注目を浴びており、美肌やダイエットを始め、アンチエイジングなど、多くの効果が期待できるとされています。そして、その効果の1つとして「がん予防にも効果があるのでは?」とも言わることもあります。ここでは、このチアシードが、本当にがんに対して何かしらの役割を果たしてくれるのか?をポイントに、作用・効果に関する情報を集めてみました。

チアシードとは

メキシコ原産のシソ科に属する植物の種がチアシードの正体になります。1mm程度の黒っぽくもあり、褐色がかった色をしている小さな種になります。このチアシードは吸水性が抜群で、水を吸うとゼリー状の膜を作って膨張する特徴も持っています。その結果、チアシードを食した場合、胃に入ることで水分を吸い膨張することになるため、満腹感を得ることができます。ダイエットに活用される理由が分かるのではないでしょうか。

スーパーフードとして注目されている理由は、チアシードには「不溶性食物繊維が多く含まれていること」を始め、「カルシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルが多く含まれている」、「オメガ3脂肪酸が多く含まれている」と、人が健康に生活していくための必須の成分があるからです。飲み物に入れて簡単に飲むことができる手軽さもあり、高い人気を得ているわけです。

ちなみに、上記で説明をした成分には、以下のような効果が期待できます。

不溶性食物繊維

腸を内側から刺激をすることで動き活発にさせる。そのため、整腸作用が期待できる。整腸することができるため、美肌効果も期待できアンチエイジングにつながる。

ミネラル

骨を保つカルシウム、血を作るときに必要となる鉄分などが含まれるため体内から健康を保てる期待ができる。

オメガ3脂肪酸

人が体内で作ることができないα-リノレン酸を摂取することができる。α-リノレン酸は、コレステロールを下げることができると言われ、心臓病や脳卒中のリスクを軽減することが期待できる。

チアシードががんに効果的とする根拠

栄養価が高いということで、多くの作用を期待することができるチアシードですが、実際にがんに対して増殖抑制効果などを発揮してくれるのでしょうか?

がんとチアシードの関係性について説明するとき、ポイントになるは大きく2つで、1つが「オメガ3脂肪酸が多く含まれること」と、もう1つが「そもそも食物繊維が豊富だということ」です。つまり、「チアシードとは」で触れた特徴が、がんと密接な関係にあるわけです。

ともあれ、いずれの特徴も、がんに効果があると多くの論文など発表されています。以下より、論文や医療機関の発表などから効果的といえる根拠を記載していくため、参考にしてみてください。

オメガ3脂肪酸(n-3脂肪酸)は肝がんの予防につながる

魚に多く含まれることで有名なオメガ3脂肪酸ですが、先ほど説明をした通り、チアシードにも多く含まれています。ここで紹介する記述は「魚」として紹介をしていますが、同じオメガ3脂肪酸ということで、チアシードと読み替えることができるはずです。では、以下にチアシードと肝がんの予防について触れていきます。

n-3不飽和脂肪酸を多く含む魚、および、EPA, DPA, DHAといった魚に多く含まれているn-3不飽和脂肪酸を多くとっているグループほど、肝がんの発生リスクが低いことがわかりました(図1)。 肝がんの多くは、B型・C型肝炎ウイルスの感染者から発生します。従って、肝炎ウイルス陽性者に限った解析も行いましたが、結果は、ほとんど変わらず、特に、C型肝炎ウイルス陽性者にかぎると、n-3不飽和脂肪酸摂取量が多いと肝がんリスクの低下がみられました(図2)。

魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について(図1) 魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がん罹患との関連(図2)

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について」

また、オメガ脂肪酸が、なぜ肝がんのリスクを下げているのか?について、次のように結論づけています。

n-3不飽和脂肪酸には抗炎症作用があることが報告されています。肝がんになる方の多くは、B型・C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎を経て発症するので、n-3不飽和脂肪酸は慢性肝炎への抗炎症作用をとおして肝がんの発症をおさえるのかもしれません。また、n-3不飽和脂肪酸にはインスリン抵抗性を改善する作用があることも報告されています。近年、多くの疫学研究で、糖尿病や肥満が肝がんのリスクをあげることが報告されていることから、インスリン抵抗性は肝がんのリスクと考えられています。肝がんリスクの低下は、抗炎症作用に加えて、n-3不飽和脂肪酸によるインスリン抵抗性の改善によるのかもしれません。

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について」

つまり、オメガ脂肪酸自体が、がんを抑制しているわけではなく、抗炎症作用の効果が間接的に予防しているのでは?と考察しています。今後、さらなるエビデンスが出てくることを期待したいところです。

進行前立腺がんのリスクを下げることが可能

チアシードは食物繊維の中でも、不溶性食物繊維の特性を持っている成分も含まれています。その結果、進行前立腺がんのリスクを低減することができることが分かっています。以下の引用は、平たく言うと、意識して食物繊維を摂取している場合としていない場合を比較した結果となっています。つまり、意識してチアシードを食していけば、進行前立腺がんのリスクを軽減することができると言えます。

食物繊維と不溶性食物繊維の摂取が2番目に多いグループ以上で、進行前立腺がんのリスクの低下がみとめられました。このことから、極端に食物繊維の摂取量が少ないグループでリスクがあがる、とも考えられます。

食物繊維と自覚症状で発見された前立腺がんの関連(図2)

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について」

また、引用した同ページには「なぜ食物繊維は進行前立腺がんのリスクの低下に関係しているのか」として、以下のような結論づけをしています。不溶性食物繊維の代表例として「大豆」を挙げていますが、チアシードにも含まれるため、同様の効果が期待できそうです。

食物繊維にはインスリン感受性改善効果があり、前立腺がんのリスク上昇と関連するIGF-1を低下させることや、前立腺がんリスク要因である性ホルモンなどへ影響、などの可能性があげられます。今回、不溶性食物繊維で特にリスクの低下がみられました。大豆などに多く含まれている不溶性食物繊維は、糖代謝能の改善や、前立腺がんの進行に関連する炎症作用を改善することが報告されています。特に進行がんでリスクの低下がみられたのはこのためと考えられます。

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について」

余談ですが「食物繊維摂取と前立腺がんとの関連」のページのまとめとして、以下のような文章が記載されていました。

大腸がんでも同様な関連が認められていますので、食物繊維は不足しないようにすることが重要です。

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「魚、n-3不飽和脂肪酸摂取量と肝がんとの関連について」

食物繊維を多く含んでいるチアシードは、大腸がん予防も期待できると言い換えることができます。

食物繊維の摂取と大腸がんの関係性について調査実施

結論から言えば、大量に食物繊維を摂取したとしても大腸がんのリスクが比例して軽減するわけではなさそうです。ただし、だからと言って、摂取をしないということにはなりません。それが、以下の報告になります。極端に摂取量が少ない人に比べて、きっちりと摂取をしている人と比べると、大腸がんの発生率は異なり、前者の方がリスクは高くなっていることがポイントになります。ともあれ、チアシードは、安定して食物繊維を摂取することができるため、定期的に食すことでリスクを軽減することができます。

食物繊維の摂取量と大腸がんリスクの間に、量が多いほどリスクが低くなるという関連はみられませんでした。ただし、より詳しい5年後調査のデータでは、最少摂取量のグループで、他のグループよりも大腸がんリスクが高くなりました(図1)。次に、5年後調査の女性について、最少グループをさらに3つに分けて比べると、その中の最少グループの大腸がんリスクは、全体の最多摂取量のグループの約2倍になっていました(図2)。食物繊維を多く取ったとしてもそれだけ予防効果が期待できるわけではなさそうですが、極端に少ない人では大腸がんリスクが高くなる可能性があります。

食物繊維と大腸がんリスク(図1) 食物繊維と大腸がんリスク 女性(図2)

引用元:国立がん研究センター(予防研究グループ)「食物繊維摂取と大腸がん罹患との関連について」

食物繊維は大腸がんを予防してくれると結論

先ほど、少し触れた「食物繊維は大腸がん予防も期待できる」と記載しました。以下の「食物繊維とがん」の論文には、はっきりと予防に有効ですと謳っています。つまり、食物繊維を多く含むチアシードは大腸がんにも有効ということができます。

食物繊維と大腸癌に関する研究を,対象を一力国ではなく遺伝的にもまた食生活も異なる8力国(フランス,イタリア,スペイン,UK,オランダ,ドイツ,スエーデン,デンマーク)にし,人数も519,978人(25-70歳の男女)を対象とした大規模コホート研究が行われた48)。その結果,食物繊維の摂取と大腸癌の発症は逆相関の関係にあり,食物繊維の摂取は大腸癌の予防に有効であると結論している。

引用元:日本食物繊維学会誌「食物繊維とがん」(pdf)

チアシードの摂取方法

チアシードの代表的な摂取方法は3つになります。「すりつぶす」「水分を吸わせる」「スプラウトにする」です。

すりつぶす

殻のままだと栄養素が摂取することができないため、種をすりつぶして摂取します。ドレッシングに入れて一緒に食べると摂取しやすいです。

水分を吸わせる

スムージーなどにして摂取したり、だし汁に浸けて、ほうれん草のお浸しなどにかけて摂取したり、水分を吸わせることで食しやすくなります。

スプラウトにする

発芽させてチアシードの子供の状態にして食す方法になります。栄養価はそのままでサラダにするとよいです。

食べるチアシードの量の目安は1日10g~20gです。多く摂りすぎても、少なく摂りすぎても、よくありません。これくらいがちょうどよく、効率的に摂取することができます。

チアシードを摂取する際の注意点

簡単に摂取することがメリットの1つですが、それでも注意するべき点があります。大きく2つで、1つが熱に弱いため火に掛けないこと、もう1つは、殻が硬いため、そのまま食さないことです。

オメガ3脂肪酸が熱に弱い

言葉通りで、オメガ3脂肪酸は熱に弱いため、チアシードを炒めたり、茹でたり、煮たりしてしまうと、摂取することができません。したがって、基本的には摂取方法で説明をした通りに調理をしていくことをおすすめします。

殻が硬く栄養素が吸収されない

そのままチアシードを食したとしても、殻のまま体外へ排出されてしまう可能性があります。また、胃の中で留まれば、その場で膨張することになるため、胃に不快感を覚えてしまう可能性もあります。多少の量であれば問題はありませんが、大量に摂取してしまうと胃のトラブルに発展する可能性も捨てきれません。一度、水分を吸収させた状態で摂取することを強くオススメします。

参考文献・参考サイト