カリフラワーはがんに効く?研究データを詳しく解説

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カリフラワーはがんに効く?

アブラナ科の野菜であるカリフラワーは、スーパーでよく見かける野菜のひとつです。がんを予防する栄養素を多く含んでいると言われており、さまざまな研究が行われています。ここでは、いくつかの研究データを取り上げて、がんに対するカリフラワーの効果について見ていくことにしましょう。

カリフラワーとは

アブラナ科の野菜であるカリフラワーは、食用のほか、観賞用としても栽培されています。原産地に関しては明らかになっていないものの、日本に伝わったのは明治初期。しかし当時は食用・観賞用ともに普及しなかったという歴史があります。

その後、本格的に普及したのは、栽培技術が進歩した昭和30年ごろのことです。現在、日本国内で最もカリフラワーの生産量が多いのは徳島県。続いて茨城県、愛知県の順となっています。

スルフォラファンが豊富

アブラナ科の野菜には、がんを抑制すると言われているスルフォラファンが豊富に含まれており、カリフラワーも例外ではありません。がん予防の他にも、解毒作用や抗酸化作用など、さまざまな効果のある成分として多くの研究が行われています。近年では、スルフォラファンにピロリ菌の除菌効果があることも報告されています。

抗酸化作用を持つクロロゲン酸も含まれる

カリフラワーの“あく”は主にクロロゲン酸と呼ばれる物質です。このクロロゲン酸は強い抗酸化作用を持ち、がんや老化の予防に役立つと考えられています。

カリフラワーががんに効果的とする意見

福島県にある総合南東北病院で発行されている広報誌「健康倶楽部」にて、カリフラワーが「がんを予防するために食べたい野菜」として紹介されています。

カリフラウーは100g中に81mgのビタミンCが含まれています。カリフラウーに含まれるビタミンCは加熱によって失われる量が少ないのでビタミンCの補給にはピッタリの野菜です。また、グルコシノレ-トという成分が肝臓の働きを高め、解毒作用を強化します。

引用元:総合南東北病院「健康倶楽部」

総合南東北病院は、「地域がん診療連携拠点病院」としてがん治療に力を入れている医療機関です。同院が公式見解として出している広報誌に掲載されていることからも、信頼できる情報と考えられます。

また、カリフラワーに含まれるスルフォラファンの働きに関して、ヒトに由来されるがん細胞である「HeLaがん細胞」を使用した研究をご紹介します。「スルフォラファンのみ」「X線のみ」「スルフォラファンとX線を併用」した場合のHeLaがん細胞がどういった変化を起こすかを観察したものです。

典型的ながん細胞のHeLa細胞をスルフォラファンで前処理した後にX線照射をすると、スルフォラファンの処理がないものと比べて、細胞の生存率が有意に減少しました。この結果は、スルフォラファンが放射線の効果を増感して、がん細胞が効率的に死滅したことを示しています。

引用元:国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所「ブロッコリーの抽出物スルフォラファンに放射線の増感作用があることを発見~がん治療において 放射線との併用療法への可能性~」

上記の実験では、スルフォラファンとX線を併用した場合にアポトーシス(細胞死)の増加が認められました。このことから、がんの治療時に照射する放射線量を少なくしたとしても、スルフォラファンを併用することによって同レベルのガン殺傷効果が得られると考えられます。この効果によって、放射線治療時に正常な細胞への影響を軽減できると期待されています。

続いて、カリフラワーなどアブラナ科の野菜を摂取することとがんの発症率について調査した結果をご紹介します。この調査は、平均4.2年間にわたって55歳から74歳のアメリカ人男性29,361人を経過観察したものです。

対象となったのは、前立腺がんに罹患していない男性。日常的に摂取する食べ物に関する調査票に回答したのち、定期的に前立腺がんの検診を行いました。

追跡期間の中で1,338例が前立腺がんと診断されましたが、食事内容と発生率に相関関係がないことが確認されており「野菜や果物を多く食べたとしても、前立腺がんの発生を減らすことができない」と結論づけています。

ただし、高悪性度の前立腺がんの発生頻度を見ると、野菜や果物を多く摂取していた男性の場合、下記の通り「明らかに低下している」という結果も出ています。

アブラナ科の野菜を多く摂取した男性は高悪性度の前立腺がんの発生頻度が60%に低下していました。

特にブロッコリーでは、週1回以上食べると答えた男性では、ブロッコリーを食べるのが月1回未満と答えた男性に比べ、高悪性度の前立腺がんの発生頻度は55%に低下していました。カリフラワーの場合は、週1回以上食べると答えた男性では、カリフラワーを食べるのが月1回未満と答えた男性に比べ、高悪性度前立腺癌の診断率が48%に低下していました。

引用元:銀座東京クリニック「ブロッコリーやカリフラワーの摂取は高悪性度の前立腺癌になりにくくする」

以上のことから、ブロッコリーやカリフラワーに代表されるアブラナ科に属する野菜の摂取が、高悪性度の前立腺がんの発生に影響していると考えられます。

他にも、アブラナ科の野菜と前立腺がんの発生の関連を調査した報告があります。下記で紹介するものは、イギリスで行われた調査です。

実験では、前立腺がんが発症するリスクのある被験者たちに、通常の食事に加え、1週間あたりブロッコリー400グラムまたは豆400グラムを摂取する食生活を12か月間継続してもらった。

研究チームは、実験開始時、6か月経過時、12か月経過時の計3回、被験者の前立腺組織を採取し、がん関連遺伝子の変化を追跡調査した。

その結果、ブロッコリーを食べ続けたグループでは、豆を食べ続けたグループよりも、遺伝子発現の変化が大きいことがわかった。こうした変化は、発症リスクの減少に関係している可能性があるという。

引用元:AFP BB News「ブロッコリーをたくさん食べる男性は前立腺がんにかかりにくい、英研究」

上記の調査から、「アブラナ科の野菜を少量しか摂らない場合には、細胞内情報伝達路に変化が起こるためにがん遺伝子が発現しやすくなるのでは」と研究チームでは考えています。

また、多くのがん患者の体の中で「腫瘍抑制因子」と呼ばれているたんぱく質が不活性化・またはレベルが低くなっていることがわかっています。逆に腫瘍抑制因子が活性化されているのであれば、がんの発生を抑制することができます。

この腫瘍抑制因子の一つが「PTEN」というたんぱく質。PTENが低くなると、がんが発生しやすくなるというわけです。そこで、ハーバード大学医学大学院附属ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカルセンターの研究チームではPTENが持つ機能を復活させる方法はないか調べる中で、「WWP1」というPTENの機能を停止させる酵素を発見。このWWP1を止める方法を研究しています。

WWP1を無力化できる成分を探すなかで、インドール-3-カルビノール(I3C)という化合物が特定された。ブロッコリーやカリフラワー、ケール、コラードグリーン(非結球キャベツ)、芽キャベツといったアブラナ科の野菜に含まれる成分だ。がんにかかりやすいよう遺伝子を改変したマウスにI3Cを与えたところ、WWP1の機能が阻止され、PTENが持つがん抑制力を回復させることができた。

引用元:msnニュース「がん抑制に役立つ「ブロッコリーの成分」、その仕組みを特定」(参照2019-8-21)

上記で特定されたI3Cの働きについては、マウスを使った実験でしか確認されていないものの、今後活用されていくことが期待されます。

カリフラワーの摂取方法

カリフラワーは生食の他にも茹でる、焼く、揚げる、煮るなど非常に幅広い調理法で食べられています。カリフラワーに含まれるビタミンCはブロッコリーより少ないものの、加熱調理してもビタミンCが失われにくいため、さまざまな調理法が可能となっています。

カリフラワーを摂取する際の注意点

アクが強いため、調理時には下ゆでを行います。

加熱調理によって栄養素が失われるということもあまりないため、好みの調理法を利用することが可能です。

参考文献・参考サイト