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末期がん・転移がん(イメージ)

末期がん・転移がん の免疫療法の症例 Metastatic cancer

末期がんとは何?宣告されたらどう対処すべきか?

「末期がんです」「がんの末期です」、医者からこのような宣告をされてしまうと、すぐにでも命を落としてしまうのではないかというイメージを抱いてしまうことでしょう。しかし改めて考えてみると、死の宣告に等しい「末期がん」とは何を指して使う言葉なのでしょうか。がんとどのように闘っていくべきなのか解説していきたいと思います。

免疫療法の症例~末期がん・転移がんの場合~

アイコン 末期がんとは

言葉のイメージから、もう終わりという印象をもってしまう「末期がん」。日本人の2人に1人は、一生涯のうち何らかのがんを経験するとされています。この状況だからこそ、改めて知っておきたいことがあります。私たち人間は、本当にがんに殺されてしまうのでしょうか?

まず、末期がんとは何を指した言葉なのかを知っておく必要があります。末期がんとは、がんが進行してしまい、標準的な治療では手出しできなくなった状態を指しています。ですが、これががん患者の死因にはなりません。

がん患者が死亡する直接の原因は、体内のがん細胞が体力を奪い衰弱させてしまうことにあります。がん患者が多く経験する「だるい」「疲れやすい」は、がんが進行したことによって血液やリンパ液の循環が悪くなったり、排泄に関しての機能が落ちたりすることに起因します。痩せるのは、がんによる栄養摂取量の減少と代謝異常を来した栄養障害(悪液質)が原因です。さらに体力や免疫力が落ちることで感染症にかかったり、持病が悪化したりすることが多くあります。「がん」そのもので死ぬことはないのです。

不思議なことですが、末期がんという言葉には正確な決まりはなく、「あと何ヶ月」と見えないボーダーラインを引かれてしまった患者が様々な治療に励み、完治したり、がんと共存しているケースもあります。このような事例から、「末期」という言葉ひとつで何かが終わるわけではないことを理解しておきましょう。

アイコン 治療法や緩和ケア

いわゆる「末期がん」とされるケースは、がんがあちらこちらに飛んだ転移がんで手の打ちようがない状態であることが多いものです。摘出は不可能ですので、抗がん剤など全身に及ぶ治療法を選択します。時に一番重症、なおかつ生命維持に必要不可欠な臓器には手術で対応することはあります。

それでも痛みや呼吸困難、しびれなど取り去りづらい症状が解消できないと判断されるときには、緩和ケアを行います。がんを小さくして臓器の圧迫を目指す放射線治療や、腹水や胸水を抜く処置も行います。どうしても痛みがひどく患者を苦しめているのならば、鎮痛剤(モルヒネを含む)を使用します。

QOL(生活の質)を保ちながら、患者に残された時間をよりよいものにするため、緩和ケアはとても重要なものです。緩和ケアは近年重要視されるようになり、大きな病院では専門の病棟もあり、専門のチームが組まれています。肉体的なケアだけでなく、カウンセラーによる心理的ケアも行われます。

Recovery Case

免疫療法の症例
~再発・転移・末期がんの場合~

「転移がんで手の打ちようがない」「進行が進んでいて末期がんである」と診断された人であっても、完治できた例や、がんと共存しながら元の生活を取り戻した例があります。

  • case1

    症例写真 症例写真 画像引用元:東京MITクリニックHP(http://www.comfort-hp.com/pages/05.html) 肝硬変から肝臓がんへ、手術もできずインターフェロン投与しか道はありませんでした。ステージⅣで先が見えない状態ではありましたが、免疫療法を取り入れてから5ヶ月、がんはほとんど消失しました。

  • case2

    症例写真 症例写真 画像引用元:湘南メディカルクリニックHP(https://www.immunotherapy.jp/result/nivolumab_001.html) 乳がんを切除したものの、肺や脳に転移がんを発症し、歩くのも困難な状態でした。年齢も若くあきらめることができずに免疫療法にかけてみることに。12月には車椅子で通院していましたが、2月下旬には歩いて通院できるまでに。

これらの例は、末期がんという言葉にとらわれず「やれることはやろう」と決めて治療に取り組んだ人たちの歩みです。「末期がん」や「余命」は、これまでの症例から導き出した最大公約数のようなもので、患者一人ひとりによって異なる体調など各種条件を考慮した「確定事項」ではないのです。

末期がんの免疫療法事情

がんには大きく分けて4段階あり、一番進行している状態が「ステージ4」です。「末期がん」とは、一般的に「ステージ4」のがんを指します。がんの範囲や場所、体力の問題などにより、副作用が強い抗がん剤投与や放射線照射は弱っている末期がんに向いていません。そこで、希望となっているのが「免疫療法」です。

免疫療法の内容は様々で、これまでは「人によって効果がバラバラな治療」だと言われてきました。しかし、近年では確かな成果を上げ始めています。実際に「通常の治療ではもう手の施しようがない」と言われた末期がんが、免疫療法で改善した事例をご紹介します。

体験者 70代男性
末期がん内容 一度治療した食道がんが再発
宣告された余命は1年
行った免疫療法 ワクチン治療
フュージョン細胞ワクチンを6回、IL-12を12回投与
結果 投与から3か月で腫瘍が縮小
体験者 60代女性
末期がん内容 乳がんからホルモン療法が効かない多発整骨転移
行った免疫療法 免疫細胞治療
CAT(CD3-Activated T cells)療法を6回
結果 半年間で痛みが和らぎ、腫瘍マーカーの値が減少
体験者 60代女性
末期がん内容 乳がんから骨への転移
行った免疫療法 免疫細胞治療、免疫チェックポイント治療
NK細胞、ニボルマブを併用して5回投与
結果 左乳がん、骨転移消失

たくさんある免疫療法の中でも、科学的根拠に基づく治療は3つ。免疫細胞治療とワクチン治療、免疫チェックポイント治療です。末期がんを確かに改善していていることが、事例を見ても分かります。

ここで気をつけておきたいのが「末期がん」と「がんの末期状態」の違いについて。2つは、とても似ているようで意味が異なります。もし「がんの末期状態」であれば、免疫治療の効果は期待できません。延命はできたとしても、完治は難しいでしょう。反対に、末期がんは「手の打ちようがない状態」という曖昧な定義であり、少ないながらも完治の可能性があります。希望をもって、科学的根拠に基づく免疫療法に臨めば確かな効果が期待できますよ。

末期がんに効果的な治療法

「末期がん」と一口に言っても幅広いので、がんの範囲、転移場所、患者の年齢や体調によって、効果的な治療法は異なります。メリット、デメリットをふまえて3つの治療法をご紹介。

1.外科手術によるがん切除

メリット:手術後の生存率が高い。

デメリット:がんの範囲が広い場合、転移箇所によっては切除できない。手術によって体力や免疫力が大幅に奪われる。

2.化学療法(抗がん剤治療)と放射線療法

メリット:転移箇所や範囲に関わらず全身のがんに効果的。

デメリット:がん細胞以外にもダメージを与えるため、脱毛や嘔吐、細菌への感染症などの副作用有り。また、抗がん剤は耐性がつくと効果が薄れる。

3.免疫療法

メリット:転移箇所や範囲に関わらず全身のがんに効果的。副作用がほとんどなく、免疫力を高められる治療。

デメリット:先進医療なので臨床試験データが不十分。治療費が全額自己負担となるケースも。

副作用が少なく、どんな状態の末期がんにも有効という点では免疫療法がオススメです。一番効果的なのは手術による切除ですが、転移している可能性を見越して免疫療法を併せて行うと良いでしょう。

【科学的根拠に基づく免疫療法一覧】

免疫細胞治療

  • ガンマ・デルタT細胞療法
  • CAT(CD3-Activated T cells)療法
  • NK細胞療法
  • CTL療法など

ワクチン治療

  • ペプチドワクチン療法
  • 樹状細胞ワクチン療法
  • フュージョン細胞治療(融合細胞療法)など

免疫チェックポイント治療

  • 免疫チェックポイント阻害剤
  • 抗PD-1抗体(ニボルマブ、ペムブロリズマブ)
  • 抗CTLA-4抗体(イピリムマブ)
  • 抗PD-L1抗体など

免疫療法はガイドラインが曖昧で手術に比べると実績も少ないので、科学的根拠に基づく治療をしっかりと見極めましょう。