肝臓がん(イメージ)

肝臓がんの免疫療法症例 Liver cancer

B型・C型肝炎から肝臓がんへ―「肝炎持ち」は注意

慢性肝炎から肝硬変、肝硬変から肝臓がんへ、というのが日本人の肝臓がんの主なパターンです。B型・C型肝炎を患ったことのある方は要注意。また、アルコール性の肝臓障害も肝臓がんへ発展します。日本人はアルコールの代謝を得意とはしていないとされていますので、飲酒にも注意です。

Recovery Case

免疫療法の症例
~肝臓がんの場合~

  • case1

    症例写真 症例写真 画像引用元:東京MITクリニックHP(http://www.comfort-hp.com/pages/05.html) 肝臓がん末期―【手術も不能】吐血をきっかけに肝臓がんが判明。肝硬変を患っており、手術は不可能。抗がん剤も使えないためインターフェロンのみで治療するも状況はよくなかった。免疫療法を取り入れたところ、5ヶ月でほぼ消失。

  • case2

    症例写真 症例写真 画像引用元:東京MITクリニックHP(http://www.comfort-hp.com/pages/05.html) 肝硬変を併発―【がんが拡大】肝臓がんと肝硬変併発で手術できず。ラジオ波による治療をおこなったものの、むしろそこでがんが拡大してしまった。複数の免疫療法を組み合わせて行ったところ、治療開始から8ヶ月でほぼ消失。

  • case3

    肝臓がん再発―【切除後再発、7センチにまで】肝臓がんを切除したものの再発し、7センチもの大きさに。免疫療法と抗がん剤(肝臓の動脈へ直接送る)を実施、3ヶ月ほどで癌のサイズが3センチに。その後がんは壊死したという。

  • case4

    抗がん剤は無効―【肺へも転移】肝臓がん(肝細胞がん)とされ、抗がん剤を用いたものの効果なし。肺への転移もあり、新たな抗がん剤で治療に臨むも副作用が強く断念。免疫療法を約2年、肺への転移はほぼ消失、肝臓がんも縮小。

  • case5

    C型肝炎から肝臓がん―【肝硬変が癌の原因に】C型肝炎が肝硬変へ、それが肝細胞がんとなった。肝臓へつながる血管から抗がん剤を入れる治療をおこなったものの再発。免疫療法単独の治療へ切り替え約6年、状態は安定。

肝臓がんの免疫療法事情

発症が気づきにくく、進行度合いによって治療方法が狭められる肝臓がんにとって、併用治療は非常に効果的です。肝臓がんの場合、肝障害度により、従来の治療法では完治出来ない場合が多くあります。そんな中、近年研究が進み「第4のがん治療」として注目を集めているのが免疫療法です。肝臓がんに効果的な免疫療法は大きく分けて2種類。特異的免疫療法、非特異的免疫療法に分けられます。

アイコン非特異的免疫療法

非特異的免疫療法とは、身体全体の免疫力を向上させる治療法です。ピシバニール、レンチナン、BCGといった、がん治療に用いられる免疫賦活剤などは、非特異的治療法になります。ワクチン療法の中でも「免疫チェックポンと阻害剤」や「サイトカイン療法」なども、非特異的免疫療法に属するのです。特に「免疫チェックポイント阻害剤」は腫瘍を縮小させる、高い効果が確認され注目を集めています。

アイコン特異的免疫療法

特異的免疫療法とは、がん細胞のみを攻撃して治療を行う方法です。主に、樹状細胞療法と、がんペプチドワクチン治療や、NK細胞療法があげられます。樹状細胞療はがん細胞を記憶させた樹状細胞を、体外で培養し司令塔として体内に戻すことで、より効果的にがん細胞を攻撃させる治療法。ペプチドワクチン治療では、直接がん抗原を注入し、この抗原だけを特異的に攻撃するキラーT細胞を増殖させる治療法です。

また、この特異的免疫療法は、がん細胞のみを攻撃するため、副作用が少ないことでも知られています。今後、他の治療法とあわせた併用治療で、効果が期待されている治療法です。

肝臓がんに効果的な治療法

肝臓がんの治療法には、さまざまな種類があり、進行度合いや腫瘍の大きさ・個数によって治療法が異なります。

外科手術

腫瘍自体を取り除く切除手術や、腹腔鏡を用いた手術、肝臓そのものを取り換える移植手術などが主な治療法です。腫瘍そのものを摘出するので、効果の大きい治療法。しかし、患者さんへの負担が大きく、また転移の可能性も高いのがネックとなっています。

局所治療

ラジオ波を発生させ熱でがんを焼き固める、ラジオ波焼灼療法や、がん細胞に栄養を与えず、壊死させる塞栓療法などが代表的。主に針や細い管を使った治療法なので、患者さんへの負担は比較的少なめ。ですが、肝臓がんの進行具合によっては、一度で治療を終えることは難しく、数回に分けて手術するのが一般的です。

化学療法

抗がん剤などを用いた治療法です。いままで効果的なものは、あまりありませんでしたが「ソラフェニブ」という分子標的薬が登場し、治療の幅が広がりました。臨床試験では症状の悪化を抑制する高い効果が見られたものの、手足に腫れや発疹がでる副作用があります。

放射線療法

高エネルギーの放射線を使った治療法。肝臓への悪影響も懸念され、推薦されてきませんでした。しかし、近年では新しい放射線療法の研究が進み、肝機能を低下させることなく治療できるものも。進行が重度の患者さんも利用でき、再発防止効果に優れていますが、放射線の種類によっては保険が適用されず、高額な場合があります。

従来の治療法と合わせた免疫療法

すでに進行してしまった肝臓がんの治療は、他の臓器に比べ、容易ではありません。外科手術や抗がん剤などは効果が高くとも、患者さんは負担も大きく、再発の可能性も高いと言われています。従来の、進行がんの治療法にあわせて、免疫療法を併用して行うことで、免疫の低下を補いつつ、再発のリスクや副作用を軽減することができます。